デリバティブ投資ストラテジーレポート

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本日の相場動向

今月の投資ストラテジー

2018/5/15

【デリバティブ投資ストラテジー・月次】上昇継続のなか、Wトップリスクを警戒

前月にかけて米長期金利上昇が警戒されたが、米10年債利回りは3%付近での小動きが続いており、世界的に懸念された株式から債券への資金シフトは限定的だ。原油価格上昇も生産コスト増加のデメリットよりも石油関連産業の活発化というメリットをひとまず評価する雰囲気が強く、原油高は株高材料として作用している。

国内では、上場企業の3月期決算発表が終盤を迎えた。2018年3月期は利益、配当総額ともに過去最高となる見通しだが、19年3月期の会社予想は小幅減益。ただ、想定為替レートを1ドル105円程度に設定する企業が多く、足元の1ドル109円内外のレートがこのまま継続すれば、4-6月期からさっそく会社予想比で業績が上振れする余地が出てくる。

例年5月中旬に決算発表が終わった後は業績修正などのイベントがなく、需給相場の中で6月の特別清算指数SQ算出日(今年は8日)を迎える。NYダウが11日に24831ドルと、25000ドル台回復をうかがう水準まで戻した流れを受けて、TOPIXが14日終値で昨年末終値を上回り、機関投資家の投資余力が回復したとみられ、今後の需給の引き締まりが予想される。日経平均は2月5日高値と1月31日安値の間で窓(22967円から23092円)を空けているなど、23000円を超える水準の累計出来高は少なく、売り物の薄さが株価上昇を助けそうだ。

日経平均は14日に13週線の上に位置する6週線が26週線とのゴールデンクロスを示現。25日線や200日線、一目均衡表の基準線や転換線など主要な方向性指標が上向きであることもあり、今後は騰勢が一段と強まりそうだ。

上値目標として1月23日に付けた今年最高値24124.15円が意識されるが、この時点でのPERは約15倍とやや過熱気味だった。日経平均の予想EPSを1700円、PERを無難に14倍とすれば日経平均の理論値は23800円と、高値更新の手前でいったんピークを迎える展開が予想される。週足のボリンジャーバンドで+2σが24000円付近を走っていることもあり、上昇相場は24000円付近で止まり、その後は日米通商問題の行方など外部環境次第でダブルトップを形成するリスクも念頭に置きたい。

こうした前提を元にオプションのポジションを組むとすれば、【レシオコールスプレッド】を想定したい。強力な抵抗帯までの上昇とその後の上げ止まりが予想される半面、下落リスクも意識されるケースに有効な戦略であり、今回は1月23日の今年最高値の手前が抵抗帯になる。ポジションは権利行使価格の高いコールの売りと、低いコールの買いを組み合わせるが、コール売りの枚数を多くしてプレミアムを稼ぐ戦略である。24000円付近で高止まりする確度が高ければ、損失が無限大となる代わりに多くの売りプレミアムを得られるストラングル売りやストラドル売りも一考に値する。しかし、日経平均は3月以降、ほぼ一本調子で上昇してきたため、上げ止まり後の反動安局面に入ると1000円程度の値幅が予想されため、損失を限定しておく必要がありそうだ。

【レシオコールスプレッド】
(具体例、日経平均及びオプションの価格は5月14日15時15分時点)

2018年6月 23750円のコールを41円で5単位売り
2018年6月 22250円のコールを600円で1単位買い

【金額】
41円(プレミアム)×1,000倍(日経225オプションの取引単位)×5枚=+205,000円
600円(プレミアム)×1,000倍(日経225オプションの取引単位)×1枚=-600,000円

【損切りポイント】
22500円接近で手じまい。

【利益確定ポイント】
日経平均23050円到達で全ポジション反対売買またはコール売りのみ買い戻し。

過去のレポート

オプション取引の種類と戦略

オプション取引の新規注文には4種類ある

原資産を買付ける権利のことを「コール(Call)」、売付ける権利のことを「プット(Put)」といいます。

オプション取引ではコールとプットそれぞれが取引されます。 したがって新規注文の種類は、

  • コールの買い(ロングコール)
  • コールの売り(ショートコール)
  • プットの買い(ロングプット)
  • プットの売り(ショートプット)

の4種類になります。

オプションの買い手は損失の限定が可能

オプションの買い手は、自分に不利な場合は権利を放棄できるので、買い手が被る損失額は支払ったプレミアムに限定されます。 コールオプションの買い手が見込める利益は、理論上、無限大となり、プットオプションの買い手が見込める利益は、理論上、原資産の価値がゼロになるまで増大することになります。

一方、オプションの売り手にとっては、この関係が逆になり、利益はプレミアムに限定されますが、コールオプションの売り手の損失は、理論上、無限大となり、プットオプションの売り手の損失は、理論上、原資産の価値がゼロになるまで増大することになります。

コールオプション

今後、原資産が上昇すると予測する場合は「コールの買い」を行い、原資産が一定の価格以上には上昇しないと予測する場合には「コールの売り」を行います。

  損失 利益
コールオプションの買い手 プレミアムに限定 無限大
コールオプションの売り手 無限大 プレミアムに限定
  • 手数料等は考慮していません。

1.コールの買い(ロングコール)

1.コールの買い(損失限定・利益無限大)

2.コールの売り(ショートコール)

2.コールの売(損失無限大、利益限定)

プットオプション

今後、原資産が下落すると予測する場合は「プットの買い」を行い、原資産が一定価格以下には下落しないと予測する場合には「プットの売り」を行います。

  損失 利益
プットオプションの買い手 プレミアムに限定 原資産の価値がゼロになるまで増大
プットオプションの売り手 原資産の価値がゼロになるまで増大 プレミアムに限定
  • 手数料等は考慮していません。

3.プットの買い(ロングプット)

3.プットの買い

4.プットの売り(ショートプット)

4.プットの売り

プットとコールを組み合わせたオプションのストラテジー

異なる行使価格のプットとコールを組み合わせることで、相場の予想に基づいて利益を狙うことができます。
下の表は横軸に相場の方向の予測、縦軸に振れ幅の予測をもってきた場合に、それぞれの予測の組み合わせに適したストラテジーの例です。

表:ストラテジーの選択 ストラドルの売り ストラングルの売り ストラドルの買い ストラングルの買い レシオ・プット・スプレッド バーティカル・ベア・プット・スプレッド レシオ・コール・スプレッド バーティカル・ブル・コール・スプレッド
  • リンクをクリックすると、ストラテジーの詳細を見ることができます。
    上の表で紹介したストラテジーは一例です。このほかにも様々なストラテジーがあります。

動画で学ぶ 先物・オプション取引

先物取引やオプション取引の特徴やメリット、実際に取引する際の留意点などについて動画を見ながら学ぶことができます。

視聴はこちら

  • 日本取引所グループによる、先物・オプション取引の解説動画です。

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