初心者のための株式投資の仕組み

株(株式)とは、企業が資金を調達するために、発行している株券のことです。株式は企業が発行するものですが、だからといって企業と直接売買するわけではありません。ではそもそも株式はどこで売買されているのでしょうか?株価はなぜ変動するのかも解説します。

そもそも株式とは?

株を売買するには

株は企業が発行するものですが、だからといってその企業と直接売買するわけではありません。一般的に、株は証券取引所(株式市場)で売買が行われています。

日本には100万社以上の株式会社が存在しますが、証券取引所では財務状況や経営状態など一定の基準を満たす約4,000社の株が売買されています。この証券取引所での売買を認めてもらうことを「上場(じょうじょう)」といいます。証券取引所に上場することで、資金を調達しやすくなったり、企業の信用が高まるなどのメリットを得られるため、多くの企業が上場を目指しているのです。

このように、上場している株は証券取引所で売買されているのですが、気に入った企業の株を買おうと証券取引所に行っても、直接購入することはできません。証券取引所では取引参加者資格を持つ金融商品取引業者(証券会社などの総称です)しか売買できないため、取引参加者である証券会社が窓口となって、株の売買が行われます。そのため、株を買いたいと思ったら、証券会社を通じて購入することになります。また、持っている株を売る時も同様に証券会社を通じて売却することになります。

株を売買するには

証券取引所と株式市場

現在、全国には4か所の証券取引所(※)があり、企業によって上場している市場が異なります。上場するためには各取引所での審査を通過しなければなりませんが、最も上場するのが難しいとされているのがプライム市場です。

市場 上場部 企業数
東京証券取引所
(東証)
プライム 1,648社
スタンダード 1,604社
グロース 581社
Tokyo Pro Market 104社
名古屋証券取引所
(名証)
プレミア 173社
メイン 89社
ネクスト 18社
札幌証券取引所
(札証)
市場部 51社
アンビシャス(新興) 10社
福岡証券取引所
(福証)
市場部 85社
Q-Board(新興) 18社

※東証・名証・札証:2024年5月29日時点
※福証:2024年4月30日時点

なお、札証と福証は第1部、第2部という区分けがありません。また、各取引所にはベンチャー企業を応援するために設けられた新興市場(しんこうしじょう)があります。

上場する場合、基本的には1つの市場にだけ上場することが多いのですが、中には複数の市場に上場している企業もあります。例えば日本製鉄は、東証1部だけでなく名証1部、札証、福証にも上場し、それぞれの市場で株の売買が行われています。

株価はなぜ動くのか

株価は、需要(購入したい人)と供給(売却したい人)のバランスによって決定します。企業の実績、経済的要因や政治的要因によって、株式を買いたい人や売りたい人が、増えたり減ったりすることで株価が動きます。

株価はどうやって決まる?

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