It×Matsui

IT×MATSUI

多様性×Matsui

IT技術と松井証券のかかわりや、
IT技術を利用した今後の展望について、
IT推進部部長と若手社員がそれぞれの視点から語ります。

  • 小室 理

    2009年に新卒で松井証券に入社。コンプライアンス部、与信管理部(現在のリスク管理部)、事業開発部を経験する。現在はIT推進部の部長として社内生産性の向上やITシステムの運営を手掛ける。趣味は数独とアウトドア

  • 松井 悠

    2020年に新卒で松井証券に入社。金融市場部でFXシステム監視やディーリング業務を担当する。趣味はスキーとスイーツ巡り。会社同期(男)とおしゃれカフェに潜入している。

1.松井証券を支える「IT」

松井証券でITスキルをどのようなところに活かせていますか?

※2023年3月時点

小室

私が過去に担当したプロジェクトから例をあげると、お客様向け投資信託取引ツールのデザインでHTMLやCSSでモックを作成し、取引しやすくわかりやすいUI/UXとなるような画面を目指して取引ツールを作り上げたことがあります。他にも、社内のリモートワーク環境整備のために、金融機関としてのセキュリティ要件を整理したうえでTeamsとZoomの導入をしました。最近ではコールセンターシステムと社内電話システムのクラウド化やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入も実現しています。
お客様だけでなく社員の方への環境づくりにも、私が松井証券で身に付けてきたプログラミング、セキュリティ、インフラなどの幅広いITに関する経験やスキルが活きていると感じています。

ITに興味を持ったきっかけは?

小室

私はとても面倒くさがる性格で昔から何事も「楽をしたい」という思いをもっていました。若手社員の頃にコンプライアンス部や与信管理部を経験したときに、多くのルーティン業務がありましたが、ExcelやAccessのツールによって人間ではできないような処理をしていました。こんなに便利なものがあるということを知り、「楽をしたい」ためにプログラミングを自ら学び始めたことが興味を持ったきっかけです。
もともと文系だった私はITに関する知識は全くもっておらず、入社直後、Excelはおろかメールもろくに使えませんでしたが、「楽をしたい」思いをモチベーションに行動した結果、どんどん学ぶことが楽しくなり、VBA/C#/Java/Python/Node.jsなどのプログラミングをはじめ、AWSやAzureのクラウド、Linuxサーバー、PostgreSQLデータベースなど色々なスキルを身につけることができました。
そして次第に身につけたスキルを自分のためだけでなくお客様や社員の方のためにも役立てたいと考えるようになり、お客様向けのサービスや社員の方の生産性向上などの活動に広がっていきました。

IT推進部はどんなチームですか?

小室

IT推進部のメンバーはそれぞれの得意分野を持っており、お互いに敬意を持ってコミュニケーションできる関係が構築できていると思います。
ITシステムの運営や生産性向上のための取り組みを進める部署ですが、部が担当している範囲はとても幅広く、すべてを理解できる人はなかなかいません。そのため、様々な得意分野を持った人たちが協力しあうことで仕事をうまく進めることができています。
ときには意見が対立することもありますが、相手が考えていることを理解し、相手にも自分の考えを理解してもらうようにコミュニケーションすることでうまくチームとしての協力関係が構築できていると思います。
IT推進部には1年目の社員もいます。彼らにはITスキルの基礎知識だけではなく、それを活かすためのスキル、例えば、仕事を進めるためのプロセスやコミュニケーションも学んでほしいと思っています。RPAのプロジェクトなどの小規模なプロジェクトを担当してもらい、全体のプロセスを考えながら社内の色々な人とコミュニケーション取り、時には自分で手を動かすことでプロジェクト経験を積んでもらっています。

2.入社1年目からデジタル分野で経験を積む

金融市場部での仕事内容は?

松井

私はFXサービスのディーリング業務を担当しています。ディーリング業務の仕事は、取引先金融機関との為替取引、お客様へ配信する価格の生成、およびそれらの業務に利用するディーリングシステムの監視などがあります。
当社のディーリング業務は、社員個人の相場観で取引をしているのではなく、アルゴリズムを用いて取引しています。そのため、ビッグデータを用いて数千~数万パターンをシミュレーションし、その時々の相場にあった良いアルゴリズムを見つけることが主な仕事となります。アルゴリズムの変更に際しては、その結果をチームで評価し、妥当であればアルゴリズムを変更するという手順で行っています。変更の提案は若手やベテランに関係なく、シミュレーション結果がよければ適用されます。若手社員のアイデアが会社の収益にすぐに反映されるという点は、金融市場部ならではですね。
また、お客様が取引しやすいよう配信価格の調整を行う際には、IT推進部と共同開発したRPAを活用し、分析を行っています。膨大なデータを自動で加工できるようになったため、分析スピードが飛躍的に上がりました。

ITスキルやFXの知識を学ぶ環境は?

松井

ITスキルやFXの知識は金融市場部配属後に習得しました。ITスキルだと、PythonやVBAなどのプログラミングを学ぶことができました。私は学生の頃からプログラミングに興味があったため、働きながらプログラミングのスキルを得ることができたのは嬉しかったですね。FXの知識については、今もチームメンバーから学ぶことが多いです。例えば「こういう指標が発表されるとこんな値動きをすることが多い」とか、「この時間帯は値動きが大きくなるので注意が必要」とか、実践的な知識を先輩が都度教えてくれます。

金融市場部はどんなチームですか?

松井

相場状況やシステム稼働状況を24時間監視する必要があるため、1日を3つの時間帯に分けたシフト制で勤務しています。そのため、夜担当の人と昼時間帯の人とのコミュニケーションには主にメールを使い、業務の引継ぎや情報共有を徹底しています。プロフェッショナル職のメンバーは、業務の参考になるような情報や相場に関する見解などもよくメールで発信しており、学ぶ機会は多いです。また、前述のディーリング業務に関する提案は、先輩にアドバイスをもらいながら作っています。こんな感じで、私たち若手社員が成長するために、チームメンバーからあらゆる面でサポートしてもらっています。

3.「IT」の未来

IT技術を利用して、今後どんなことがしたいですか?

小室

私が考えるDX(デジタルトランスフォーメーション)のゴールは、「昔と比べて良くなったな」「今ってすごく良い環境だな」といったことを実感してもらうことだと思っています。私は、松井証券に関わる全ての人、お客様にも社員にも、そう思ってもらいたいです。
DXのゴールに向けて、お客様向けに私たちが取り組んでいることの一つはデータの分析・活用です。お客様がどういう行動をしているのか、どんなアプローチしたらもっといいサービスになるのか、ということを様々なデータを分析することで見つけ出し、サービスに生かすことで、お客様に松井証券は良いサービスを提供する会社であることを実感していただくことに繋げたいと考えています。現在社内でデータベース基盤の構築と分析環境の整備を行っており、実現に向けて取り組みを進めています。
社員の方向けに取り組んでいることは、業務環境の改善です。当社で働く方が増えてきたことでインフラへの負荷がかかり、業務環境に不便さを感じさせてしまっています。ストレスなく気持ちよく働いてもらうために何ができるかを議論し、日々改善の取り組みを実施しています。

ITに興味を持っている就活生に向けて

小室

今の時代は情報が溢れていてITスキルを身につけるだけなら誰にでもできるようになってきています。知りたい情報はインターネットですぐに見つけ出せるのでスキルは身につくかもしれませんが、就職する企業で必ずしも自分の身に付けたスキルを活かすことができるとは限りません。スキルを磨いたうえでそれを生かして活躍するには、働く会社の環境が重要ポイントの一つだと思います。私は松井証券に入社してたまたま好きなことが見つかり、やりたいことを自分で発信して、取り組みを進めることを認めてもらえるいい会社に巡り会えたと思っています。就活生の皆さんには、自分のスキルを磨くという視点だけでなく、個人の考えを尊重してもらえ、認めてもらえる文化があるかという視点も持って会社を選ぶと、将来良いキャリアを歩むことができるのではないかと思います。