日米協調介入の可能性が浮上【鈴木翔の週間マーケットトピック】

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2026年01月26日

日米協調介入の可能性が浮上【鈴木翔の週間マーケットトピック】


 日銀は23日、金融政策決定会合で、市場予想通り政策金利を0.75%で据え置くと決めた。9人の政策委員のうち、高田審議委員は物価安定目標は概ね達成されており、海外経済が回復局面にあるもとで物価の上振れリスクが高いとして現状維持に反対。1%への利上げを提案したが、反対多数で否決された。
 結果発表と同時に公表された展望レポートにおける政策委員見通しの中央値によれば、2025~26年度の成長率見通しは、上方修正されるなど、全体として前向きなものとなった。物価見通しは、2026年度コアCPI(生鮮食品を除く)が小幅な上方修正にとどまったが、コアコアCPI(生鮮食品・エネルギーを除く)は見通し期間すべてで上方修正された。
 高田委員が政策金利の維持に反対したことや展望レポートにおけるインフレ見通しの上方修正が見られたが、サプライズはなく、市場の反応は限定的となった。

経済・物価情勢の展望

出所:日本銀行 経済・物価情勢の展望(2026年1月)

 その後の植田総裁記者会見では、長期金利上昇への対応について「例外的な状況では機動的にオペを実施することもある」と述べたことなどを受けて円安が進行し、米ドル/円が159円台まで上昇した。しかし、記者会見終了後に157.37円まで急落。日本当局による為替介入ないしはレートチェックとの見方が強まった。NY時間にかけて158円台を回復したが、その後再び急落。BloombergはNY連銀によるレートチェックを実施と報じた。レートチェックとは、口先介入では動きを抑えきれなくなった局面で行われ、中央銀行が民間銀行に対して現在の為替レートを照会することで実弾介入の一歩手前であることを市場参加者に警告する役割を果たす。
 NY連銀がレートチェックを実施したことや25日には高市首相が長期金利上昇を含む足元の市場の動きについて、「投機的な動きや非常に異常な動きには日本政府として打つべき手はしっかりと打っていく」フジテレビの報道番組で語ったことや受け、日米が協調してドル売り円買い介入をするのではないか、との見方が強まっている。目先は今般の急落が市場の疑心暗鬼を生み、押し目買いの動きは限定的になるとみられる。ただ、基本的には為替介入で米ドル/円のトレンドを変えることは難しい。介入では金利差など円安進行の根本原因を解決するには至らず、外部環境が好転するまでの間、一時的に円安圧力を押し止める「時間稼ぎ」といった位置づけになるためだ。
 23日の急落が介入だったかどうかは26日に日銀が公表する日銀当座預金増減要因と金融調節で判明する。また、介入が実施されていた場合、30日に財務省が公表する外国為替平衡操作の実施状況では介入の規模が判明する。

為替チャート

出所:松井証券FXトレーダープラス


著者プロフィール

鈴木翔

鈴木翔

地方銀行、ネット銀行の運用部門で国内外の債券や株式などのディーラーを経験。松井証券に入社後はディーラーの経験を活かし、マーケットアナリストとして金利動向を踏まえた市場分析や、機関投資家・個人投資家などの投資家動向を組み合わせたマーケット情報などを提供している。


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