PTSとは?通常の証券取引所との違いや魅力について初心者にもわかりやすく解説!

NEW

2026年05月14日

PTSとは?通常の証券取引所との違いや魅力について初心者にもわかりやすく解説!

株式投資を始めると、「PTS」という言葉を耳にすることがあるでしょう。PTSは、通常の証券取引所とは異なり、夜間取引や注文の細かい価格設定が可能であることなど、投資家にとって魅力的なメリットがあります。しかし、上手く活用するにはその仕組みや特徴をきちんと理解することが重要です。

本記事では、PTSとは何か、通常の証券取引所との違い、そして魅力や効果的な活用法について、初心者にもわかりやすく解説します。


PTSとは?

PTS(私設取引システム)とは、「Proprietary Trading System(プロプライエタリー・トレーディング・システム)」の略で、証券取引所を介さずに証券会社などが独自に提供する株式取引のためのプラットフォームのことを指します。

通常、株式の売買は東京証券取引所などの公設の取引所で行われますが、PTSはそれとは別の「場外市場」として、証券取引所の取引時間が終了した後の時間帯にも株の取引を行うことができます。

仕事などで日中の取引時間に参加できない投資家や、海外市場の影響を素早く反映させて取引チャンスを狙う投資家にとって、PTSの夜間取引は大きな魅力です。取引所が締まっている時間帯の株価変動や急なニュースに反応した取引など、夜間ならではのニーズもあり、短期間で利益を狙う投資家にも利用されています。

通常の証券取引所との違い

PTSは、通常の証券取引所と比較して、いくつかの大きな違いがあります。

取引時間

PTSは通常の証券取引所と比べ取引時間が長いことが大きな特徴のひとつです。証券取引所の通常の取引時間は前場が9:00~11:30、後場が12:30~15:30ですが、PTSではこれに加えて早朝や夜間の取引が可能です。

松井証券では、ジャパンネクスト証券株式会社が運営するJ-MarketでのPTS取引を提供しており、デイタイム・セッション(08:20~15:30)と業界最長(※)のナイトタイム・セッション(17:00~翌02:00)で取引をすることが可能です。
※当社調べ、PTSの夜間取引を取り扱っているオンライン証券大手3社(当社、SBI証券、楽天証券)と比較、2026年5月14日現在。

取引所とPTSの取引時間の違い
呼び値の単位

「呼び値」とは、株式の売買注文を出す際の価格の最小変動単位のことを指します。つまり、株価がいくらずつ変動するかを決める単位です。

証券取引所でもPTSでも、株価水準に応じて呼び値の単位が定められていますが、PTS取引では、以下のようにより細かい価格を指定して注文を出すことができます。

取引所とPTSの呼び値の単位の違い

※1 ETF、ETN及びレバレッジ型・インバース型商品(売買単位10口)も含みます。福証・札証の場合は「通常の銘柄」の呼値の単位が適用されます。
※2 TOPIX500とは、TOPIX100にTOPIX Mid400(TOPIX100に次いで時価総額と流動性(売買代金)の高い400銘柄)を合わせた呼称です。

全ての値段の呼び値についてはこちらを参照ください。

注文方法

PTSの注文方法は、通常の証券取引所と比べいくつかの異なる特徴があります。

最も大きな違いは、PTSでは指値注文のみが可能で、成行注文ができない場合が多い点です。また、取引対象銘柄も限定的であることが多く、返済予約注文などの特殊な注文方法も多くは利用できません。


PTSの魅力と活用方法

PTSには、通常の証券取引所とは異なる魅力があります。ここでは、その活用法とともにPTS取引の魅力をいくつか紹介します。

取引時間の拡大

PTSの大きな魅力の一つが、取引時間の拡大です。通常の証券取引所が9:00から15:30までであるのに対し、PTSでは、現物取引は早朝や夜間の取引も可能です。

これにより、夜間に重要な経済指標や企業の決算発表があった場合にも、即座に市場の反応を捉えて取引を行えるため、利益獲得のチャンスや損切の機会として活用できます。他にも、米国市場の動きなど、海外市場との連動性を高め、日本の通常取引時間外の情報を反映した取引が可能になります。

また、日中は仕事で忙しい投資家でも、帰宅後や早朝に取引に参加できるようになるなど、多くの人々が自分の生活スタイルに合わせて投資活動を行うことが可能になるのです。

価格改善の可能性

PTS取引は、通常の取引所に比べて呼び値(注文単位)が柔軟に設定されており、0.1円単位など細かな価格指定ができます。

例えば、通常の取引所では1円刻みでしか注文できない価格帯でも、PTSなら0.1円刻みで注文が可能です。ある株の価格が1,000円だとします。通常の取引所の場合、100株で100,000円、前後の刻み値での約定金額は100,100円か99,900円となりますが、PTSの場合は、100,010円や99,990円といったより細かい金額でも注文することができます。

これにより、投資家は自分の希望により近い価格で取引を行える可能性が高まり、わずかな価格差でも取引が成立しやすくなります。

翌日の取引の参考にすることができる

PTSの夜間取引は、翌日の市場の動向を予測する上で貴重な情報源となります。夜間に発表される経済指標の影響や海外市場の動きがPTSの市場価格に反映されるため、投資家は翌日の取引所での取引開始前に、市場の雰囲気を掴むことができます。

松井証券では、前営業日のPTS市場の騰落率ランキングを提供しています。お取引の参考にぜひお役立てください。


PTSのデメリットと注意点

PTSは、投資の幅を広げる一方で、いくつかのデメリットと注意点があります。想定外のリスクを被らないためにも、取引前にしっかり確認しておきましょう。

流動性が低い

PTSでは、通常の取引所取引に比べ取引参加者が限られているため、流動性が低くなる傾向があります。流動性が低いということは、注文件数が少なく取引が成立しにくい状況を指します。そのため、価格が大きく変動しやすくなること、希望する価格で約定することが難しかったり時間を要する場合があったりすることには注意が必要です。

取引可能銘柄数が少ない

PTSでは、上場しているすべての銘柄が取引できるわけではなく、取引可能な銘柄が指定されています。そのため、取引したい銘柄がPTSで取引出来ない場合には、証券取引所と比べて活用の幅が狭まってしまう面があります。PTSの取扱銘柄について、事前に確認しておくことが重要です。

注文方法が限られている

PTSでは、注文方法が通常の取引所と比べて制限があります。多くのPTSでは指値注文のみが可能で、成行注文ができません。また、一部の特殊な注文方法(逆指値注文や返済予約注文など)が利用できないことや、注文の有効期間が注文したセッションに限り有効な「当場」のみとなるといった制限があります。

これにより、投資家は選択できる注文方法が絞られ、急激な相場変動時には柔軟な対応が難しくなる可能性があります。


PTSに関するよくある質問

PTSで取引するには特別な手続きが必要?

PTSでの取引には、通常、特別な申し込みや手続きは必要ありません。多くの証券会社では、注文画面で市場区分を選択する際にPTS市場を選択することで、注文を出すことができます。

ただし、一部の証券会社では、PTS取引の利用に関する同意や確認が必要な場合があるため、詳細は取引を行う証券会社に確認しましょう。

PTSの手数料は?

PTSで取引した際も特別な手数料はかからず、通常の取引所での取引と同じように設定されていることが多いです。

PTS取引に向いている人の特徴は?

PTSは、特に時間に制約のある方や、日中の通常取引時間以外にも株取引を行いたい投資家の方に向いています。PTSなら、夜間にも取引が可能なため、米国株の市場発表や海外市場の動向を意識した柔軟な投資判断ができます。加えて、受付時間が長いので、会社勤めなどで日中に取引が難しい方でも、帰宅後や夜間に落ち着いて注文を出すことができます。

また、PTSでは取引所での取引と比べより細かい価格を指定して注文を出すことができるため、取引タイミングや価格にこだわりたい投資家にも適しています。流動性や取引できる銘柄数に制約があるものの、自分の投資スタイルやライフスタイルに合わせて柔軟に活用できる人が、PTS取引に向いていると言えるでしょう。

PTS取引の注意点は?

PTS取引では、流動性の低さによる約定のしにくさや価格の急激な変動に注意が必要です。また、取引可能な銘柄や選択できる注文方法が制限されている場合があります。

PTS取引を利用する際には、自身の投資スタイルや目的に合った取引方法を選択し、リスクを十分に理解した上で運用することが重要です。

PTSでは信用取引できる?

PTSでの信用取引は可能ですが、現物取引とは異なった制限があります。多くの場合、取引時間が限られており、通常は9:00から15:30までと、取引所の取引時間外は信用取引ができないことが一般的です。

PTSの夜間取引での取引の約定日・受渡日はいつ?

夜間のPTS取引では、株の取引時間が通常の市場時間外となるため、約定日や受渡日に注意が必要です。

松井証券のPTSでは、デイタイム・セッションの終了時点(取引所が閉まるタイミング)で取引日が切替わり、 ナイトタイム・セッション(夜間取引)での取引は翌営業日の取引という扱いになります。そのため、配当や株主優待を目的として取引する際に、取引所取引における権利付最終日の取引所取引終了後に開始されるナイトタイム・セッションで株を買い付けたとしても、権利落ち日の取引という扱いになりますので注意が必要です。

夜間取引を利用する際は必ず約定日・受渡日を確認し、取引計画に影響がないか事前にチェックしておきましょう。


PTSを活用して取引の幅を広げよう

PTSは、通常の取引所では難しかった夜間取引や、より細かい価格で注文を出すことができるなど、投資家にとって魅力的なメリットがたくさんあります。特に、仕事で日中の取引が難しい方や、海外市場の動きにすぐ反応したい方には、PTSはぴったりかもしれません。流動性が低かったり、取引できる銘柄が限られていたりするものの、これらの特徴をしっかり理解して、取引の機会を広げる手段として、みなさんもぜひ、PTSを活用してみてください。


著者プロフィール

松井証券WEBサイト編集チーム

松井証券WEBサイト編集チーム

「投資をまじめに、おもしろく」を目指して、株式投資(日本株・米国株)、投資信託、FX、NISA、先物・オプション取引などの用語解説や取引の魅力などについて発信し、皆さんの資産形成をサポートします。


実施中のキャンペーン・
プログラム

まだNISA口座をお持ちでない方は
インターネットで今すぐお申込み!