選挙が株価に与える影響とは?2026年衆議院選に向けて分かりやすく解説
選挙が株価にどのような影響を与えるか、気になったことはありませんか?選挙期間中の株価の変動は、多くの投資家から非常に注目されるテーマです。
本記事では、過去の事例をもとに政界の動きが市場に与える影響についてわかりやすく解説します。解散総選挙が株価にどのように関係しているかを知り、トレンドに敏感な投資術を学びましょう。
選挙が株価に与える影響とは?
選挙は、政治の方向性や経済政策の見通しに大きな影響を及ぼすため、株価にも大きな変動を引き起こす要因の一つとされています。選挙期間中は、投資家が新しい政策や政権の持続性を評価し、それに基づいて市場の動きを予測するため、株価が不安定になることがあります。これには、与党と野党の政策の違いや、選挙結果による政権交代の可能性が大きく関わります。
たとえば、与党が多数の議席を獲得することが予想される場合、政治的な安定が期待され株価が上昇することがあります。一方で、野党が勢力を強めると予想される場合には、政策転換の可能性が高まり、投資家がリスクを回避するために株を売却し、株価が下落することもあります。選挙結果が明確になると、市場は次第に安定を取り戻し、市場の評価対象は実際の政策実行に移っていきます。投資家にとっては、選挙の行方を見極め、適切な投資戦略を立てることが求められます。解散総選挙は、短期的には市場の不安定要因となるものの、長期的には株価の新たなトレンドを形成する機会となる可能性もあります。したがって、投資家は選挙期間中の市場動向を注意深く観察し、慎重に投資判断を行うことが重要です。
「選挙は買い」?
衆議院の解散が株価に与える影響は、投資界でしばしば「解散総選挙アノマリー」と呼ばれています。選挙前後に株価が上昇する、いわゆる“ご祝儀相場”です。アノマリーとは、一般的な市場理論では合理的な説明ができないものの、過去のデータに基づいて繰り返し観測される価格変動の傾向のことを指します。
アノマリーは、必ず起こるというものではありませんが、衆議院選挙や参議院選挙の前後には株式市場の動きが活発になり株価が上がったケースが多くあります。背景には、政策の安定や景気対策への期待から投資家心理が前向きになり、株を買う人が増えることなどがあると考えられています。こうした経験則から、多くの投資家は「選挙前は株価が上がる」と期待する傾向があるのです。
このアノマリーを利用して、新たな政権が特定の産業を支援する政策を掲げた場合、そのセクターに関連する株が買われやすくなります。解散総選挙は、投資家にとってリスクであると同時に利益を狙えるチャンスとして注目されています。
過去の解散総選挙と株価の動向
過去の衆議院解散においても、株価は様々な動きが観察されてきました。
以下は、直近6回の解散総選挙における、解散日と総選挙前営業日の日経平均株価をまとめた表です。
この表から、直近6回のうち5回で株価が上昇していることがわかります。これは、衆議院解散が株式市場にポジティブな影響を与える傾向があることが読み取れます。
衆議院議員総選挙一覧表
| 総選挙回次 | 解散日 | 解散日日経平均株価 | 総選挙期日 | 総選挙前営業日日経平均株価 | 変動額 | 変動率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第45回 | 2009年7月21日 | 9652.02円 | 2009年8月30日 | 10534.14円 | 882.12円 | 9.14% |
| 第46回 | 2012年11月16日 | 9024.16円 | 2012年12月16日 | 9737.56円 | 713.40円 | 7.91% |
| 第47回 | 2014年11月21日 | 17357.51円 | 2014年12月14日 | 17371.58円 | 14.07円 | 0.08% |
| 第48回 | 2017年9月28日 | 20363.11円 | 2017年10月22日 | 21457.64円 | 1,094.53円 | 5.38% |
| 第49回 | 2021年10月14日 | 28550.93円 | 2021年10月31日 | 28892.69円 | 341.76円 | 1.20% |
| 第50回 | 2024年10月9日 | 39277.96円 | 2024年10月27日 | 37913.92円 | -1,364.04円 | -3.47% |
出所:QUICKのデータをもとに松井証券が作成
2009年に行われた第45回衆議院選挙では、民主党が大勝し、政権交代が行われました。この選挙では、選挙前から株価が上昇し、選挙後もその勢いを維持しました。前年のリーマンショックを受けた世界的な金融緩和の流れが、株価を押し上げる要因となったと考えられます。
次に、2012年の第46回衆議院選挙では、自民党が政権与党に復帰しました。この選挙では、アベノミクスへの期待が高まり、株価が急上昇しました。
一方で、2024年の第50回衆議院選挙では、従来の「解散総選挙アノマリー」とは異なり、選挙に伴う不確実性から株価が下落しました。この選挙では、自民党が大きく議席を減らし、自公与党が過半数に届かない可能性が複数の報道で指摘されていました。与党が過半数割れとなれば政策の不確実性が増大するため、この不安が投資家のリスク回避売りの動きに繋がったと考えられます。また、事前に期待されていた経済政策の不透明さや国際情勢の不安定さも影響し、株価は下落しました。
このような過去のトレンドは、投資家にとって貴重な参考情報となり得ます。ただし、各解散の背景や当時の経済・金融状況が異なることを考慮し、慎重に分析することが重要です。
高市政権発足時の市場の反応
解散総選挙とは異なる政治イベントとして、高市政権の発足が株式市場に与えた影響を見ていきましょう。
高市政権が発足した時期、日本の株式市場は上昇しました。これは、政策の安定性と経済成長戦略への期待感が投資家心理を刺激したためです。特に、安全保障の強化や先端技術の推進を支援する政策が発表された際には、防衛関連株やロボット関連株など関連セクターの株価が好調に推移しました。
また、株式市場同様、為替市場も敏感に反応しました。高市政権の経済政策、特に金融緩和の継続や財政出動への期待から、円安傾向が強まりました。この円安は輸出関連企業の株価を押し上げ、日経平均にもプラスの影響を与えました。
このように、政権交代やそれにともなう政策の変更は市場に影響を与えます。株価の動向を予測する際には、政治情勢の変化にも十分な注意を払うことが重要であるといえるでしょう。
選挙が株価に影響を与える要因
選挙前後の株価変動には、複数の要因が存在します。ここでは代表的な要因をいくつか説明します。
新しい政権への期待や不安
政権交代は通常、経済政策の変更を伴うため、これが株式市場に影響を与える可能性があります。期待されるのは、新政権が経済成長を促進する政策を打ち出すことで、株価が上昇するというシナリオです。特に減税や規制緩和、公共投資の拡大などが示唆されると、投資家心理が改善し、市場が活気づくことがあります。
一方、不安要素としては、新政権が不透明な政策を掲げたり、既存の経済路線を大幅に変更したりする可能性があります。これにより、市場は不確実性を嫌い、投資家はリスクを回避するために資金を手仕舞う可能性があります。特に、政権交代が急進的な政策転換をもたらす場合、短期的な市場の混乱を招くことがあります。
さらに、外部要因として、国際関係や地政学的リスクが新たな政権の政策方針に影響を与えることも考慮する必要があります。これらの要因は、投資家の心理を左右し、株式市場のボラティリティを高める可能性があります。
政策によるセクター別の影響
選挙結果によって形成される新たな政策は、特定のセクターに対して影響を与える可能性があります。例えば、政府が公共事業を重視する政策を掲げた場合、建設業界やインフラ関連企業の株価が上昇する可能性が高まります。一方、環境規制の強化を打ち出す政権が誕生すれば、化石燃料に依存するエネルギーセクターは逆風にさらされることも考えられます。金融政策の変動は、金利の動向に敏感な銀行や保険業界に大きな影響を与えることも少なくありません。さらに、貿易政策の見直しが進むと、輸出入に依存する製造業や農業セクターに波及効果をもたらすことが考えられます。
このように、新政権の政策方針はセクターごとに異なる影響を与え、投資家はこれらの動向を敏感に捉えることが重要になります。選挙結果をもとにした政策の変化を事前に予測し、どのセクターにどのような影響が及ぶかを理解することで、投資戦略をより計画的に立てることができます。政策の方向性を見極めることは、投資家にとって重要な判断材料となるでしょう。
外国人投資家の動向
外国人投資家の動向は、選挙時における株価の変動を大きく左右する要因の一つです。選挙期間中は、政治的な不確実性が増すため、外国人投資家は投資先の見直しを行い、流動的な戦略を採用することが多くなります。特に、政策の変化が予想される場合、外国人投資家は新しい政権の経済政策や外交姿勢を注視し、それらが自国の投資にどのように影響を与えるかを慎重に分析します。これにより、特定のセクターに資金を移動させたり、リスクを回避するためにポジションを減少させたりすることが一般的です。このような動きは、外国人投資家が市場全体の流動性を高める一方で、株価の変動を激しくする要因ともなります。
また、外国人投資家の売買動向は、国内投資家の心理にも影響を及ぼし、相場のトレンドを形成することがあります。外国人投資家が買いに動くと、それが市場における信頼の回復として解釈され、株価上昇の引き金になることもあれば、逆に売りに転じると市場の警戒感を強める要因となります。これらの動向を把握することは、選挙期間中の投資戦略を立案する上で重要な要素です。
選挙と株価の関係に関するよくある質問
選挙と株価の関係に関するよくある疑問をQ&A形式で解説します。
「選挙は買い」という格言は本当ですか?
「選挙は買い」という格言は、過去の傾向から生まれた投資家の経験則(アノマリー)ですが、必ずしも当てはまるわけではありません。
この格言の背景には、選挙前後に政策期待や政治的安定性への期待から株価が上昇する傾向があることが挙げられます。実際、過去のデータを見ると、多くの場合で選挙前後に株価が上昇しています。
しかし、この傾向は絶対的なものではありません。例えば、2024年の第50回総選挙では、与党の議席減少予想により株価が下落しました。また、選挙以外の要因である、経済・金融環境も株価に大きな影響を与えます。
したがって、「選挙は買い」という格言を鵜呑みにせず、その時々の政治経済状況や金融環境、国際情勢など総合的に判断して投資判断を行うことが重要です。
特定の政党や候補者の勝利が、特定の業種の株価に影響を与えることはありますか?
特定の政党や候補者の勝利が、その政策方針によって特定の業種の株価に大きな影響を与えることがあります。
例えば、
• 環境政策を重視する政党が勝利した場合、再生可能エネルギー関連企業の株価が上昇する
• インフラ投資を重視する候補者が当選した場合、建設や土木関連企業の株価が上昇する
• 医療制度改革を掲げる政党が躍進した場合、製薬会社や医療機器メーカーの株価が上昇する
ただし、これらの影響は短期的なものである可能性もあり、長期的には実際の政策実行や経済全体の動向によって変化します。また、市場が選挙前から特定の結果を予測し、株価に織り込んでいる場合もあるため、選挙後の株価変動が小さいこともあります。
投資家は、選挙結果だけでなく、その後の具体的な政策展開や業界全体の動向を注視し、総合的に判断することが重要です。
選挙前後の市場動向をチェックして投資戦略を役立てよう
選挙が株価に与える影響について理解を深めることは、投資判断を行う上で非常に重要です。選挙は新しい政策や政治の方向性を示すものであり、その影響は市場に大きく反映されます。特に、政権交代や政策変更が予想される場合、特定のセクターが注目されることがあります。選挙期間中の株価動向を過去の事例から学び、予測することで、より賢明な投資判断が可能になります。
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