【半導体製造装置関連株5選PART2】安値買い好機?財務に安心感も!
目次
この記事で分かること
・半導体製造装置関連株を考える前に知りたい、波乱の相場で浮上したAI関連投資への懸念とは?
・米ビッグテックの決算で意識された不安とは?資金調達をめぐる懸念と今後の見方
・財務安全性の面で日本の製造装置メーカーが注目される理由と、各銘柄それぞれの強み
本日紹介する銘柄一覧
| 銘柄名(銘柄コード) | 株価 (11/5時点終値) |
|---|---|
| 東京エレクトロン(8035) | 8,753円 |
| アドバンテスト(6857) | 29,485円 |
| 東京精密(7729) | 12,635円 |
| KOKUSAI ELECTRIC(6525) | 5,400円 |
| 荏原製作所(6361) | 3,454円 |
波乱の10月相場からAI相場の変化を知る
2026年10月の東京株式市場、日経平均は10月1日始値6万7,106円52銭→10月30日終値6万3,290円11銭へと約3,800円の下落となりました。
その間には10月15日に3,318円安と急落した日もあり、波乱相場だったということになるでしょう。
個別銘柄でもキオクシアホールディングス(285A・プライム)などAI半導体関連株の中に一段安となる銘柄も散見されました。
引き続き「AI半導体関連株」への注目度は高いものの、多くの銘柄が売られた印象です。
AI半導体関連株については主に米国発で「AI関連投資の持続性への懸念」という新たな問題が浮上してきました。
これまでの「AI関連投資は巨額だが、すぐに報われる」という意識が先行していた局面から変化した可能性もあります。
ここではまず、「波乱の10月相場」について振り返り、記憶にとどめておきたいと思います。

マイクロンの好決算で始まった波乱の10月相場
10月1日の日経平均は、米マイクロン・テクノロジーの好決算が好感され2,203円高となりました。
翌2日にはアメリカとイランの緊張感の高まりによって原油価格が上昇し嫌気されたものの、大きな変動とはなりませんでした。
翌週は(前週末に発表された)米雇用統計が市場予想を下回ったことで米利上げ観測が後退し堅調に推移、しかし、その後フランスの財政懸念や世界的な金利上昇に対する懸念が高まり尻すぼみの展開となりました。
コアウィーブ問題で日経平均が急落
15日はAI向けクラウドサービスを提供する米コアウィーブ社債利回り急騰(信用不安)をきっかけに「AI関連投資の持続性」への懸念が高まり急落しました(日経平均3,318円安)。
コアウィーブ問題については出資者である米エヌビディアのジェンスン・フアンCEOが財務状況に楽観的な見方を示したものの懸念を打ち消すには至りませんでした。
これに加え、フランス各地で続くデモが欧州他国にも広がりを見せたことや、世界的に金利が上昇したことも嫌気されました。
その後は米スペースXの上場後初の四半期黒字という好材料はあったものの、国内でサイバー攻撃が頻発、プログラミング言語PHPにも深刻な脆弱性が見つかり、問題長期化への懸念から軟調な動きとなりました。
米大手テック企業の決算で再びAI関連投資に不安
27日は米アンソロピックのIPOに向けた目論見書の開示が好感され上昇、29日はアドバンテス(6857・プライム)の今期業績予想の上方修正等が好感され反発したものの、その後の米大手企業の決算で再びAI関連投資の持続性に対する不安感が台頭した格好です。
米グーグルの親会社アルファベットは米時間10月28日に2026年7~9月期決算を発表、売上高は前年同期比25%増だったものの、中核の広告事業の成長鈍化や、AIインフラへの多額の資本投下による負担が意識されました。
同株は米市場で過去最大の下げ率となる12%超の下落に見舞われました。
米アマゾン・ドット・コムが米時間10月29日に発表した2026年7~9月期決算では売上高が市場予想に届かなかったほか、設備投資額が773億ドル(約12兆4,000億円)と膨らみ、2四半期連続で営業キャッシュフローがマイナスとなりました。
さらに米インテルが10月30日に10~12月期の売上高見通しを150億~160億ドルとし、市場予想の170億ドルを下回りました。
研究開発や工場への大規模投資がリスクを伴うことにも言及しました。
同社の株価は決算発表後の米市場での取引で約30%も急落しました。
東京市場では米インテルと関係が深いイビデン(4062・プライム)もストップ安まで売られました。
財務安全性高い日本の半導体製造装置関連株が浮上?
このあと11月に入り、米中間選挙で米民主党が上下両院の過半数を制したことで、AI推進政策についてブレーキが踏まれるのではとして株式市場はさらに混乱しましたが、一連の動きからは、やはり「AI関連投資の持続性への懸念」が横たわっていることがわかります。
その対象はコアウィーブのような新興企業だけでなく、アルファベットやアマゾンといった世界規模で圧倒的な影響力と経済力を持つ米ビッグテックにも及んでいます。
広くAI関連企業の巨額設備に対し、これまでと同じように資金調達ができるのかという懸念が、社債利回りの上昇や(現金を生み出す力を示す)フリーキャッシュフローの低下を伴い投資家の頭の中に刻み込まれました。
資金調達手段は継続、懸念が杞憂に終わる可能性も
ただ、この段階で明確に米ビッグテックの資金調達頭打ちが示されているわけではなく、巨大な時価総額を背景とする多様な資金調達手段は継続しています。
米半導体大手のエヌビディアは先駆けて8月にAIデータセンターやインフラ構築を支援するため、世界有数の金融大手6社(アポロ・グローバル・マネジメント、ブラックロック、ブラックストーン、ゴールドマン・サックス、KKR、ブルックフィールド)と戦略的パートナーシップを締結し、外部から5,000億ドル(約80兆円)以上の資金を調達する枠組みも発表しています。
ともすれば「株式市場の杞憂」で終わる可能性もある動きです。

財務レバレッジが高くない日本の半導体製造装置関連株
現在の環境下では米AI企業のように財務レバレッジが高くない「日本の半導体製造装置関連株」が評価される可能性がありそうです。
「より安全な銘柄」として浮上してくるかもしれません。
WSTS(世界半導体統計)発表の8月の半導体グローバル出荷金額は前年同月比156.3%増となりました。
引き続きAIが需要を押し上げており、GPU(画像処理装置)やASIC(特定用途向け集積回路)の需要増に加えて、消費電力あたり性能を向上させるために先端演算処理分野のニーズが高まっているとのことです。
もちろん日本の半導体製造装置企業には追い風となる環境です。

財務に安心感、半導体製造装置関連株5選
ここでは半導体製造装置関連株を5銘柄取り上げます。
半導体製造装置で世界3位の「東京エレクトロン(8035)」
東京エレクトロン(8035・プライム) 半導体製造装置で世界3位。
広範囲に半導体製造装置を手掛けているものの、コータ/デベロッパ、エッチング装置、成膜装置など前工程に強みがあります。
半導体検査装置で世界大手の「アドバンテスト(6857)」
アドバンテスト(6857・プライム)半導体検査装置で世界大手の一角です。
柱のロジック(論理演算半導体)向けでAI需要が想定を超え、GPU用途を軸に数量が伸び、メモリー向けも高性能DRAM用さらに増勢の様相です。
テスト工程やウエハ加工の装置を手がける「東京精密(7729)」
東京精密(7729・プライム)半導体のテスト工程やウエハ加工・後工程向けの装置を手がけています。
成膜プロセスに特化した「KOKUSAI ELECTRIC(6525)」
KOKUSAI ELECTRIC (6525・プライム)半導体デバイス製造の前工程における成膜プロセスとトリートメント(膜質改善)プロセスに特化した半導体製造装置メーカーです。
半導体研磨装置メーカーの「荏原製作所(6361)」
荏原製作所(6361・プライム)ナノメートル単位で半導体ウエハの表面を平坦化する半導体研磨装置のメーカーです。
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