半導体銘柄とは?注目される理由や具体的な銘柄をわかりやすく解説!
近年、AI・EV・IoTなどの急速な普及を背景に半導体需要は世界規模で拡大しており、投資家からの注目度も高まっています。
本記事では、半導体銘柄が注目されている理由や具体的な半導体関連銘柄、半導体銘柄に投資する方法についてわかりやすく解説します。
半導体銘柄とは?
半導体銘柄とは、半導体の製造・設計・販売、または半導体製造に必要な装置・素材・サービスの提供に関わる企業の株式のことを指します。
半導体は、電子機器の心臓部とも言える重要な部品であり、スマートフォン、コンピュータ、自動車、家電製品など、私たちの生活に関わるさまざまな製品に使用されています。そのため、半導体産業は現代の技術革新を支える基盤として、経済全体においても欠かせない役割を果たしています。
ひとつの半導体チップが完成するまでには、設計から製造・検査といった工程があり、それぞれの工程を担う企業が存在します。半導体銘柄はこうした工程への関わり方によって、主に以下の4つに分類することができます。
| ①設計に関わる企業 | 半導体チップの回路設計・開発を専門に行う企業。自社で製造設備を持たない「ファブレス企業」とも呼ばれる |
|---|---|
| ②材料の加工に関わる企業 | シリコンなどの原材料をウェハーと呼ばれる薄い板状に加工する企業。半導体製造に必要な素材・化学品を提供する素材メーカーも含まれる |
| ③半導体チップの作成(前工程)に関わる企業 | ウェハー上に回路を形成し、半導体チップを作り上げる工程を担う企業。他社から設計を受託して製造する「ファウンドリ企業」や、この工程で使われる製造装置を提供するメーカーが該当する |
| ④検査・パッケージング(後工程)に関わる企業 | 完成したチップの動作検査を行い、製品として出荷できる形に仕上げる工程を担う企業。検査装置メーカーなども含まれる |
これらの企業群が互いに連携して、ひとつの半導体を完成させる「サプライチェーン」を形成しています。半導体銘柄への投資を検討する際は、こうした業界全体の構造を理解しておくことが大切です。
半導体銘柄が注目される理由とは?
近年、半導体の需要はかつてないほど高まっており、投資家からの注目度も急速に上昇しています。ここでは、半導体銘柄が注目される主な理由を解説します。
AI・データセンター需要の急拡大
半導体需要を急速に押し上げている最大の要因が、AI(人工知能)の普及です。
ChatGPTをはじめとする生成AIの登場以降、AIの処理を担うGPU(画像処理半装置)などの高性能半導体に対する需要が世界規模で爆発的に拡大しています。GPUは、元々は画像処理のために開発されたものですが、膨大な数の単純な計算を同時に行う並列計算能力に優れ、AIの処理に広く活用されています。
AIの処理を支えるデータセンターの建設も世界中で加速しており、こうしたAIサーバー向けの半導体需要は2026年以降も引き続き市場をけん引することが見込まれています。
EV・IoT・5Gなどの普及
AI需要と並んで半導体市場の急速な拡大を支えているのが、私たちの生活や産業に密着した技術の進化です。
電気自動車(EV)には1台あたり数千点以上の半導体が使用されており、自動車の電動化が進むほど半導体需要も拡大します。また、あらゆる機器がインターネットにつながるIoT(モノのインターネット)化の進行や、高速通信規格の5Gの普及も半導体の需要拡大を後押ししています。
他にも、スマートフォン・家電・医療機器・産業用ロボットなど、半導体が使われる分野は年々広がっており、その市場規模は今後も拡大を続けると予測されています。
日本政府による国策としての支援
半導体は国家の経済安全保障においても極めて重要な戦略物資として位置付けられており、国策銘柄としての側面を強く持っています。
国策銘柄とは?
国策銘柄とは、政府の政策や支援の恩恵を受けやすい企業の株式のことです。国家戦略に沿った事業を展開する企業や、重点産業分野で活動する企業が該当します。補助金や税制優遇などの支援を受けられる可能性が高く、成長期待から投資家の注目を集めます。
高市政権が発足当初から危機管理投資・成長投資の一環として掲げている「17の戦略分野」に「AI・半導体」が含まれており、政府の公的資金や政策的支援による業績向上が期待されています。
また、日本政府は経済産業省を中心に「半導体・デジタル産業戦略」を策定し、国内での半導体製造能力の強化に向けて積極的な支援策を打ち出しており、その象徴的な存在として挙げられるのが、2022年に設立された国産半導体メーカー「ラピダス(Rapidus)」です。
ラピダスは北海道千歳市に次世代半導体製造拠点「IIM(イーム)」を建設中で、2027年の2nm(ナノメートル)世代半導体の量産開始を目指しています。
また、台湾のTSMCが熊本工場の建設・量産を開始するなど、海外企業の国内誘致の取り組みも成果が表れています。
半導体関連の代表的な銘柄4選!
ここでは、日本の半導体に関連する代表的な銘柄を、4つご紹介します。
| 企業名(銘柄コード) | 株価 | 工程 | 特色 |
|---|---|---|---|
| 信越化学工業(4063) | 7,259円 | ②材料の加工 | シリコンウェハの製造で世界トップシェアを持つ総合化学メーカー |
| 東京エレクトロン(8035) | 78,800円 | ③前工程 | 前工程で使用するさまざまな半導体製造装置を開発・製造する世界的メーカー |
| レゾナックHD(4004) | 18,680円 | ④後工程 | 後工程の半導体パッケージング材料の製造で世界シェアを持つ総合化学メーカー |
| アドバンテスト(6857) | 32,000円 | ④後工程 | 半導体チップが正しく動作するか検査する半導体検査装置の世界大手 |
今回ご紹介した4銘柄は、素材・製造装置・検査装置と、それぞれ半導体のサプライチェーンの異なる工程を担っています。ひとつの銘柄に集中するのではなく、こうした複数の工程にまたがって注目することで、半導体業界全体の成長を幅広く捉えられる可能性があります。
同じ半導体銘柄のなかでも、前工程銘柄と後工程銘柄では株価の動きが違う?
半導体銘柄への投資を検討する際は、前工程と後工程では株価の値動きの特性が異なる点にも注目しておきましょう。
前工程は技術革新のスピードが速く、新技術の発表が株価に織り込まれるため、ボラティリティ(価格変動幅)が大きくなりやすい傾向があります。大きなリターンを期待できる一方で、値動きの激しさにも注意が必要です。
一方、後工程はまだまだ改善の余地があり、需要の高い技術を搭載した装置を増産することで安定して業績を伸ばしやすい特徴があります。前工程と比べて値動きが比較的安定しており、着実な成長を狙いたい方に向いているといえるでしょう。
こちらの動画では、今回紹介した上記4銘柄含む半導体銘柄について、初心者にもわかりやすく解説しています。お取引のご参考にぜひご覧ください。
半導体銘柄に投資するには?
半導体銘柄への投資は、個別株の購入だけが選択肢ではありません。投資信託やETFを活用すれば少額からでも半導体業界全体の成長を狙うことができます。ここでは代表的な4つの投資方法をご紹介します。
国内個別株
国内の半導体関連企業の株式を直接購入する方法です。
企業ごとの業績や成長性を自分で分析しながら投資できるため、特定の企業や工程に絞って投資したい方に向いています。
ただし、個別銘柄は値動きが大きくなりやすいため、企業分析や相場環境の把握にある程度の知識と時間が必要です。
米国個別株
国外の半導体関連企業の株式を直接購入する方法です。NVIDIAやAMD、TSMCなど、世界をリードする半導体企業の多くは米国・台湾に上場しています。
特にNVIDIAはAI向けGPUの需要急拡大を背景に近年大きく注目を集めており、世界の半導体市場を語るうえで欠かせない銘柄のひとつです。
投資信託
投資信託は、運用のプロが複数の銘柄に分散投資する商品で、少額から購入できる点が特徴です。
半導体関連の投資信託には、市場指数に連動するインデックスファンドと、指数を上回るリターンを目指すアクティブファンドの2種類があります。どちらが自分に合っているか迷う方は、ぜひ以下の動画を参考にしてみてください。
ETF(上場投資信託)
ETFとは、株式市場に上場している投資信託のことで、株式と同様に証券取引所を通じて売買することができます。
半導体関連のETFを活用することで、複数の半導体銘柄にまとめて分散投資することが可能であり、個別株と比べてリスクを分散しやすい点が魅力です。
半導体銘柄について学ぶならマネーサテライトの動画をチェック!
半導体銘柄とは、半導体の設計・製造・検査といったサプライチェーン全体に関わる企業の株式のことです。
AI・EV・IoTなどあらゆる分野での需要拡大と日本政府による国策としての支援を背景に、今後も高い成長が期待される注目の投資テーマといえます。
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