窪田朋一郎のウィークリーマーケットトーク ~今週の振り返りと来週のポイント~

2026年01月30日

窪田朋一郎のウィークリーマーケットトーク ~今週の振り返りと来週のポイント~


円高と政局に揺れる東京市場、半導体株が存在感

今週の東京株式市場は、為替の急激な変動と衆院選の動向、次期FRB議長に関する思惑などに翻弄されながらも、半導体関連株が相場を下支えする展開となりました。
週明け26日は、円高進行を受けて日経平均が961円安と大幅に反落。ドル円相場が一時153円台後半まで5円超の円高が進行したことで、輸出関連株を中心に売りが広がりました。
27日には一転、前日の反動で448円高と反発。円高一服を受けて市場に安心感が広がり、特に半導体関連株が買われる展開となりました。
28日は小幅高で取引を終えましたが、日経平均とTOPIXの動きに乖離が見られました。半導体大手ASMLの好決算を受けて半導体関連株が強さを見せる一方で、全体の86%の銘柄が下落するなど、まだら模様の相場展開となりました。
そして29日は、衆院選の序盤情勢や円高一服を受けて買い戻しの動きが見られ、小幅ながら3日続伸で終えました。アドバンテストの業績上方修正も相場を押し上げる要因となりました。
週を通じて、キオクシアHDやアドバンテストなど半導体関連株が相場の主役となる場面が多く見られました。一方で、為替の急激な変動や次期FRB議長に関する報道で投資家心理を冷やす場面も。来週以降も、為替動向や衆院選の動向、そして半導体業界の動向が相場の鍵を握りそうです。


今週の個別銘柄解説:AI・防衛株が急騰 半導体に勢いも

オリエンタルランド(4661):

2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比4.6%増の1422億円となりました。通期計画1608億円に対する進捗率は88.5%に達し、5年平均の80.5%を上回っています。しかし、1-3月期の連結経常利益は前年同期比50.4%減の185億円に落ち込む見込みです。10-12月期の連結経常利益は前年同期比1.4%増の729億円でしたが、売上営業利益率は低下しています。日中関係が改善し再びインバウンド需要が高まるなどの追い風が無い限りは、上値の重たい展開が続きそうです。

三菱重工業(7011):

防衛関連銘柄として注目を集め、 29日に一時4.5%高となりました。半導体セクターの調整局面を受け、投資資金が防衛関連にシフトしている可能性もあります。また、総選挙での自民党単独過半数確保の可能性や、地政学リスクへの意識から買いが入っているとの見方もあります。来週以降も、イラン情勢など海外の地政学リスクの影響で上下する展開が続きそうです。

アドバンテスト(6857):

29日、7連騰で上場来高値を更新し、2026年3月期の業績予想を上方修正しました。売上高予想を1兆700億円(前期比37.2%増)、最終利益を3285億円(同2.0倍)に引き上げています。AI向け半導体の需要増加が背景にあり、4-12月期の売上高は前年同期比46.3%増、最終利益は2.1倍となりました。ただ、株価はその後軟調に推移しています。AIデータセンター投資が過剰だという警戒感も出てきており、上値を抑える要因となっています。

ファナック(6954):

2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算で、売上高が前年同期比6.5%増の6233億1200万円、最終利益が同13.7%増の1168億6200万円となりました。中国でのFA事業や米州と中国でのロボット事業が堅調に推移し、工場の稼働向上も寄与しています。通期業績予想も売上高と最終利益を上方修正しました。

古河電気工業(5801):

4日続伸で昨年来高値を更新しました。米コーニング社の株価急騰を受け、光ファイバー関連の日本企業にも連想買いが入りました。コーニング社がメタ・プラットフォームズ社と大型契約を締結したことが背景にあります。電線株全体が強い動きを見せ、東証の業種別指数「非鉄金属」は一時5%の上昇率を記録しました。

上記の銘柄などをサクッと動画で解説している動画を1/30(金)21:00に
松井証券YouTubeマーケットナビで公開予定です。
下記リンクから是非ご覧いただければと思います。


来週の注目トピック

米・ISM非製造業景気指数

米国経済の大部分を占めるサービス部門の景況感を示す重要な指標です。毎月発表されるこの指数は、50を基準として景気の拡大や後退を判断します。雇用、新規受注、企業活動などの要素から構成され、米国経済の健全性を評価する上で欠かせない指標となっています。金融市場や政策決定者にとって、この指数は米国経済の動向を把握し、将来の見通しを立てる上で重要な役割を果たしています。

ECB政策金利

欧州中央銀行(ECB)が決定するユーロ圏の金融政策の要となる指標です。通常年8回開催される理事会で決定され、インフレ率の管理と経済成長の促進を主な目的としています。主要リファイナンス金利を中心に、預金ファシリティ金利や限界貸付金利なども重要な役割を果たしています。ECBの金融政策決定は、ユーロ圏内にとどまらず、世界経済全体に大きな影響を及ぼします。政策金利の変更や据え置きは、為替レートや株式市場、債券市場に直接的な影響を与えるため、国際金融市場で常に注目されています。
昨今、政策金利据え置きが続いていますが、今回も据え置きなのかサプライズがあるのか注目です。

米・雇用統計

毎月発表される経済指標の中でも最も注目度の高いものの一つです。通常、毎月第一金曜日に発表されるこの統計は、非農業部門雇用者数の増減を中心に、失業率や平均時給なども含む包括的な労働市場の指標です。米国の労働市場の健全性を示すだけでなく、消費動向や経済成長の予測にも広く活用されています。特に、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定に大きな影響を与えるため、世界中の金融市場で注目されています。雇用の強さや賃金の上昇傾向は、インフレ圧力や今後の金利政策の方向性を占う上で重要な要素となっており、投資家にとって重要な経済指標となっています。
今回は市場予想が非農業部門雇用者数について7.2万人、失業率について4.4%ですので、この水準と比べてどうなるか注目です。


著者プロフィール

窪田朋一郎

窪田朋一郎

松井証券シニアマーケットアナリスト。
松井証券に入社後、WEBサイトの構築や自己売買担当、顧客対応マーケティング業務などを経て現職。ネット証券草創期から株式を中心に相場をウォッチし続け、個人投資家の売買動向にも詳しい。日々のマーケットの解説に加えて、「マザーズ信用評価損益率」や「デイトレ適性ランキング」「マーケットラボ アクティビスト追跡画面」など、これまでにない独自の投資指標を開発。


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