窪田朋一郎のウィークリーマーケットトーク ~今週の振り返りと来週のポイント~
自民圧勝で株価急騰 日経平均5万8000円台も
今週の東京株式市場は、衆院選での自民党の歴史的大勝を受けて大幅高となりました。9日には日経平均株価が2110円高の5万6363円と史上最高値を大きく更新。10日も1286円高の5万7650円と3日続伸し、12日には一時5万8000円台を記録しました。
自民党の圧勝による政権安定化への期待が、国内外の投資資金を呼び込み、主力株から中小型株まで幅広く買いが入りました。特に不動産や建設など内需株に注目が集まりました。また、週前半は米国のハイテク株高も追い風となり、半導体関連銘柄も堅調に推移しました。
個別銘柄では、アドバンテスト、ディスコ、ソフトバンクグループなどのハイテク関連株や、三菱重工業、川崎重工業などの重工業株が買われました。また、古河電気工業やJX金属などの素材株も大幅高となりました。
一方で、12日以降は円高基調やAIによるSaaS銘柄に対する懸念から日経平均は反落しました。ただ、東証株価指数(TOPIX)も上昇基調は維持しており、全体的には強い相場展開が続いています。
今後は、米国の金融政策や為替動向、そして好調な企業業績の持続性に注目が集まりそうです。
今週の個別銘柄解説:好決算相次ぐ 株式分割で投資家歓喜か
サンリオ(8136):
2026年3月期の連結業績予想を上方修正し、売上高を1906億円(前期比31.5%増)、営業利益を751億円(同45.0%増)、純利益を520億円(同24.6%増)としました。グローバルでの複数キャラクター戦略が奏功し、「クロミ」や「マイメロディ」などの人気が高まっています。また、1株を5株に分割する株式分割と株主優待の電子化も発表しました。
株式分割はファンダメンタルズ的には株価に影響しませんが、最低購入額が引き下がるため、投資家層の拡大による株価上昇は期待できます。
ソフトバンクグループ(9984):
2026年3月期第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高は前年同期比7.9%増の5兆7192億4700万円、純利益は同5.0倍の3兆1726億5300万円となりました。米オープンAIへの出資に関する投資利益を計上し、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業における投資利益の拡大に寄与しています。
川崎重工業(7012):
1株を5株に分割する株式分割と期末配当予想の増額修正を発表し、株価が上場来高値を更新しました。2026年3月期の連結業績予想も上方修正し、最終利益を900億円(前期比2.3%増)としています。航空宇宙システム事業やエネルギーソリューション&マリン事業の採算性向上が寄与しています。
防衛関連株は期待が高いですが、一方で同じプラント関連では東洋エンジニアリングが発電プラント建設の遅延で大幅安となりました。この先、期待通りの利益成長が続くかに投資家の関心が集まっています。
JX金属(5016):
2026年3月期の連結業績予想を上方修正し、売上高8200億円(前期比14.7%増)、営業利益1500億円(同33.4%増)、純利益930億円(同36.2%増)としました。AIサーバー関連需要の拡大や円高・銅価格上昇が寄与しています。また、インジウムリン基板の生産能力強化のため約200億円の設備投資を発表しました。
実績と計画ともに想定以上で来期以降も見通しは良好であり、今後も上値を試す展開が期待できそうです。
古河電気工業(5801):
2026年3月期連結業績予想を上方修正し、売上高1兆3000億円(前期比8.2%増)、純利益540億円(同61.9%増)としました。円安効果や自動車部品事業、情報通信ソリューション事業、エネルギーインフラ事業の好調が要因です。配当予想も160円(前期120円)に増額し、株価はストップ高となりました。
直近の為替の円高は警戒事項ですが、生成AI向けの需要は強く、今後も業績の伸びを期待した買いが集まりそうです。
上記の銘柄などをサクッと動画で解説している動画を2/13(金)21:00に
松井証券YouTubeマーケットナビで公開予定です。
下記リンクから是非ご覧ください。
来週の注目トピック
日・実質GDP
日本の経済成長を測る包括的指標です。四半期ごとに発表され、個人消費、設備投資、輸出入など様々な要素を含みます。日本経済の健全性を示し、政府の経済政策や日本銀行の金融政策決定に大きな影響を与える重要な指標です。
2/16公表の2025年10〜12月期の実質GDPは、前期のマイナス成長からの反発が見込まれ、市場ではプラス成長予想が中心となっています。結果が予想を上回れば景気回復期待が強まり、株高・円高要因となる可能性があります。
米・小売売上高
米国の消費者購買活動を反映する月次指標です。自動車、食品、衣料品など幅広い商品カテゴリーの売上を含みます。個人消費がGDPの約70%を占めるため、経済全体の健康状態を示す重要なバロメーターとなっています。
米・FOMC議事録
約3週間前のFOMC会合での議論詳細を記録します。金融政策の決定過程や委員の経済見通しが明らかになり、今後の政策方向性予測に重要です。市場参加者はFRBの政策スタンスや経済認識を分析します。
日本時間2/19発表の1月開催分のFOMC議事録では、政策金利据え置きの背景や、インフレ・雇用情勢に対する委員の評価が明らかになります。市場は利下げ開始時期とペースを探っており、議論が慎重(タカ派)ならドル高・株安、利下げに前向き(ハト派)ならドル安・株高に振れやすい可能性があります。