窪田朋一郎のウィークリーマーケットトーク ~今週の振り返りと来週のポイント~
今週の東京株式市場:政策期待と米国株高で上値を探る展開
今週の東京株式市場は、週初めこそ利益確定売りに押されましたが、後半は第2次高市内閣の発足を控えた政策期待や米国株高を受けて上値を探る展開となりました。
週明け16日は、前週末の米消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったものの、積極的な買いは見られず、135円安で取引を終えました。17日も買い手控えムードが続き、一時650円以上下落する場面がありましたが、特別国会召集を控えた政策期待から下げ渋る展開となりました。
18日には一転して大幅高となり、日経平均は一時800円超上昇。第2次高市内閣発足への期待が相場を押し上げました。また、トランプ米大統領による日本の対米投融資案件の発表も材料視されました。
19日も続伸し、日経平均は最高値に接近。米ハイテク株高と円安基調が追い風となりました。ただし、20日は中東の地政学リスクの高まりから株価に調整が入る展開となりました。
今後は、新高市政権の経済政策や米国の金融政策動向、為替相場の推移などに注目が集まりそうです。
今週の個別銘柄解説:政策と提携で動く相場
アドバンテスト(6857):
2月19日、ランサムウェアを伴うサイバーセキュリティーインシデントの発生を発表しました。15日にIT環境内で異常を検知し、危機管理体制を立ち上げ、外部専門機関と連携を開始しています。業績への影響は精査中です。
サイバーセキュリティ関連銘柄としてはトレンドマイクロなどが挙げられますが、昨年から多くの企業が対策強化を進めており、単一の事案で株価が反応することは少なくなってきました。
三菱重工業(7011):
トランプ米大統領が日本の対米投融資「第1弾」を発表し、ガス火力発電事業などのプロジェクトが決定しました。三菱重工業はガスタービンを手掛けており、需要拡大への期待から株価が反発しています。
双日(2768):
第2次高市内閣の施政方針演説案でレアアースについて言及されたことを受け、関連銘柄として注目されています。双日は昨年10月に豪州レアアース大手ライナス社製のレアアースの日本国内への輸入を開始しており、株価は連日で上場来高値を更新しています。
ブックオフグループホールディングス(9278):
伊藤忠商事との資本・業務提携を発表し、株価が上昇しています。伊藤忠傘下のファミリーマートの店舗網を活用したリユース品の仕入強化や、プレミアムサービス事業の拡大、海外事業の推進などを図る予定です。
地盤ネットホールディングス(6072):
著名投資家の井村俊哉氏が代表を務めるKaihouが大株主に浮上し、戦略的連携の可能性について協議を開始したと発表しました。成長戦略の高度化や投資機能の活用、M&Aおよび新規事業創出の推進体制などについて意見交換を行う予定です。
上記の銘柄などをサクッと動画で解説している動画を2/20(金)21:00に
松井証券YouTubeマーケットナビで公開予定です。
下記リンクから是非ご覧ください。
来週の注目トピック
米・耐久財受注
自動車や家具など耐用年数3年以上の消費財の新規受注額を示す経済指標です。米国商務省が毎月発表し、企業の設備投資動向や景気の先行指標として注目されます。増加傾向や予想上回りは米国経済の堅調さを示し、株高やドル高要因となる可能性があります。
米・コンファレンスボード消費者信頼感指数
コンファレンスボードが毎月発表する経済指標で、消費者から見た米国経済の現状と近い将来の見通しを調査します。個人消費がGDPの約70%を占める米国では、消費者心理を反映するこの指数が重要視されます。指数上昇は消費拡大期待につながり、株高や景気回復の兆しとして捉えられます。
米・新規失業保険申請件数
米国労働省が毎週木曜日に発表する雇用関連の指標です。失業保険の新規申請件数を示し、労働市場の動向を把握する上で重要です。申請件数の減少は雇用環境の改善を示唆し、経済の健全性を反映します。雇用統計の先行指標としても注目され、株式市場や為替市場に影響を与える可能性があります。
ブルー・アウル問題
アメリカの超巨大オルタナティブ資産運用会社である「ブルー・アウル」の株価が急落しています。ブルー・アウルは昨年から資金の引き出しに制限がかかっていましたが、多くの融資を行っていたSaaS企業の株価急落でより懸念が深まっています。この問題がどこまで広がるかに注目が集まります。