FXとは?基本的な仕組みをはじめ初心者にも分かりやすく解説
FXとは、異なる国の通貨を売買して、その為替レートの変動によって利益を狙う金融商品です。少額から取引が可能であるため、投資初心者でも気軽に始められることが特徴です。
本記事では、FXの基本的な仕組みやメリット、リスクについて分かりやすく解説します。
FXとは?
FXとは「Foreign Exchange」の略で、日本語では「外国為替証拠金取引」と呼ばれます。通貨の為替相場を予測し、異なる2つの国の通貨の売買を行う金融商品で、通貨間の為替レートの変動が利益につながります。FXは外国為替市場で行われ、銀行や金融機関、個人投資家が参加し、取引は24時間行われています。このため、投資家は自分のライフスタイルに合わせた取引が可能です。
FXで利益を得る仕組み
FXでは、2つの通貨の組み合わせで取引を行い、その組み合わせのことを通貨ペアと呼びます。例えば円を売ってドルを買う「米ドル/円」や、ドルを売ってユーロを買う「ユーロ/ドル」などがあり、1つの通貨を買い、もう1つを売る形で売買が成立します。為替レートは常に変動しており、この変動によって利益や損失が発生します。
例えば、円をドルに交換し、その後のドルが値上がりしたタイミングで再び円に戻すことで利益を得ることができます。具体的には、為替レートが1ドル=150円のときに15,000円をドルに交換した場合、100ドルになります。その後1ドル=160円になったタイミングで手元の100ドルを円に交換すると16,000円になり、ドルが値上がりしたことにより最初に持っていた金額との差額である1,000円を得ることになります。反対に1ドル=140円になったときに手元の100ドルを交換すれば14,000円になるため、1,000円分損することになります。
また、FXで収益を実現する方法には「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類に分けられます。
為替差益(キャピタルゲイン)
「キャピタルゲイン」とは、一般的に資産の売買によって得られる利益を指します。上記で紹介した相場の変動による利益は為替差益と呼ばれ、FXにおける「キャピタルゲイン」に当たります。前述の通り、為替レートが安いときに買い、高いときに売ると差額分の利益が得られます。
また、FXの取引は、売買のたびに通貨を受け渡すのではなく、売買によって生じた損益のみを受け渡す「差金決済」という仕組みにより行われます。そのため、通貨を売ることから始めて、値下がりしたところで買い戻すという取引も可能です。つまり、相場の上昇局面だけではなく、下落局面でも利益を狙える可能性があるのです。例えば1ドル=150円のときに100ドルを売却して15,000円を買い、通貨が1ドル=140円になったときに100ドルを買い戻すと、(150円-140円)×100ドル=1,000円分の利益が得ることができます。これもキャピタルゲインです。
スワップ収益 (インカムゲイン)
「インカムゲイン」とは、資産を保有し続けることによって得られる利益のことです。FXでは、スワップポイントと呼ばれる仕組みを利用することでインカムゲインを獲得できる機会があります。
スワップポイントとは、通貨ごとの金利差によって得られる利益のことで、「金利差調整分」とも呼ばれます。一般的に、金利が高い通貨を買い、金利が低い通貨を売ることで、基本毎日その差分が口座に反映されます。具体的には、1万ドルを買い、ドルと円の金利差が4.0%の場合、年間で得られるスワップポイントは1万ドル×4.0%=400ドルとなります。これを365日で割ると、1日あたり約1.1ドルとなり、日本円に換算すると、為替レートが1ドル=150円の場合1.1ドル×150円=165円が1日あたりのスワップポイントとして得られる計算です。
スワップポイントは、ポジションを保有する期間に応じて受け取ることができるため、長期的なポジションを取る投資家にとって魅力的です。ただし、逆に金利の低い通貨を保有している場合や、金利の高い通貨を売る場合は、スワップポイントがマイナスとなり、支払いが発生することもあります。
このように、FXではキャピタルゲインとインカムゲインの両方を狙うことが可能で、多様な戦略を組むことができます。
FX取引のメリットとリスク
FX取引は多くのメリットがある一方で、株式取引とは異なるFX特有のリスクも存在します。メリットとリスク両方をしっかりと理解した上で取引することが大切です。
FXの主なメリット
レバレッジをかけることができる
FXの大きなメリットの一つに、レバレッジ(てこの原理)を活用した取引ができることが挙げられます。レバレッジとは、証拠金を担保にして、その数倍~数十倍の金額の取引を行うことができる仕組みです。自己資金以上の取引が可能になることで、大きな利益を狙うチャンスが広がります。
例えば、米ドル/円の通貨ペアについて、1ドル=150円のときに1万ドルの取引を行うケースを考えてみましょう。レバレッジを考慮しない場合、150円×1万ドル=150万円の資金が必要です。しかし、25倍のレバレッジを使用すると、150円×1万ドル÷25=6万円を証拠金として入金することで、1万ドル分の取引ができ、必要資金を抑えることができます。少ない資金でも大きな利益を狙うことができるのがレバレッジの魅力です。
円高・円安どちらに動いても利益を狙える
FXは買いと売りのどちらからでも取引を始めることができ、円高・円安どちらの局面でも利益を得るチャンスがあります。現物株式の投資では、株価が上がることを期待して買い、値上がりした時に売って利益を得まことが基本的な考え方ですが。しかし、FXでは「売り」から取引を始めることもできるため、相場が下落すると予想する時でも利益を狙うことができ、さまざまな状況で取引機会を見出すことができます。
24時間取引が可能である
FXでは、土日以外は市場が休むことはほとんどありません。平日はほぼ24時間取引が可能で昼夜を問わず取引チャンスがあるのが、FX市場の醍醐味です。平日は東京時間・ロンドン時間・ニューヨーク時間と、常に主要な市場が開いており、日中仕事をしている人でも夜間に取引を行うことができます。
スワップポイントでインカムゲインを見込むことができる
FXには、通貨間の金利差を利用して追加の収益を得られるスワップポイントと呼ばれる仕組みがあります。金利の高い通貨を買い、金利の低い通貨を売ることで、基本毎日一定のスワップポイントを受け取ることができます。これにより、為替レートの変動に関係なく、安定した収益源が得られるため、長期投資を考えている人にとって魅力的な選択肢となります。
FXの主なリスク
FX取引には多くの魅力・メリットがある一方で、リスクも存在します。
レバレッジリスク
FX取引におけるレバレッジは、少ない資金で大きな取引を可能にする仕組みである一方で、大きな損失を被るリスクもあります。例えば米ドル/円の為替レートが1ドル100円の時、レバレッジをかけず元手100万円で1万ドル買うと、1ドルが99円に下落した場合には1万円の損失となります。しかし、25倍のレバレッジをかけて元手100万円で25万ドル買うと、1ドルは99円に下落した場合には25万円の損失が発生することになります。
過大なレバレッジをかけた取引は、短期間で大きな損失につながるリスクがあります。そのため、レバレッジを活用する際は、自分のリスク許容度をしっかりと理解し、適切な資金管理と損切りラインを設定することが重要です。初心者は特に、低いレバレッジから始め、経験を積むにつれて段階的に取引規模を拡大するアプローチが推奨されます。
為替変動リスク
株式市場では、取引所に上場する企業の決算発表や業界動向等の影響を受けて株価が変動しますが、FX市場では通貨ごとの国の中央銀行の政策決定、国際的な政治情勢などの影響をより強く受け、為替レートが形成されます。急激に為替レートが変動した場合には、損失により証拠金が不足し、追加証拠金(追証)の支払いが必要になることもあるため、注意が必要です。
スリッページの発生
スリッページとは、FX取引において注文を出した価格と実際に約定された価格が異なる現象を指します。特にマーケットが急激に変動する際に発生しやすく、必ずしも損失を意味するわけではなく、場合によっては有利な価格で約定することもありますが、注意が必要です。スリッページへの対策などについては、こちらのページも参考にしてください。
ロスカットの可能性
ロスカットとは、FX取引において損失が一定の基準に達した際に、自動的にポジションを決済する仕組みです。これは投資家を保護するための仕組みであり、為替レートが一時的に大きく下落した場合に損失を一定範囲に抑えるために活用できる一方で、下落後すぐにレートが回復するような場面では取引継続の機会を失うことにもなります。また、急激な相場変動時には、設定した水準よりも大きな損失で決済されるリスクもあり、適切なレバレッジ設定と十分な証拠金の維持が重要です。
これらのメリットとリスクを理解した上で、初めてFXに取り組む方は無理のない資金計画とリスク管理を行い、慎重にFX取引を始めることが重要です。特にレバレッジの活用は、より大きな利益を狙える反面損失が膨らむリスクもあるため、注意が必要です。
FX会社選びのポイント
FX会社を選ぶに当たっては、「最低取引単位」「スプレッド」「スワップポイント」の3つに注目するとよいでしょう。
最低取引単位
FX会社ごとに決められた、1回の売買で取引できる最低限の金額を「最低取引単位」といい、○○通貨という形で表されます。例えば、米ドル10,000通貨というのは10,000ドルを指します。少額から始めたいと考える方は、1通貨からの取引をできるFX会社を選ぶと良いでしょう。
最低取引単位が1,000通貨のFX会社の場合、例えば1ドル=150円の場合には取引を開始する際には最低でも15万円が必要ですが、最低取引単位が1通貨の場合必要な資金は150円となります。
松井証券では1通貨単位から取引が可能で、初心者でも安心して取引することができますので、この機会にぜひチェックしてみてください。
スプレッド
為替レートの売値と買値の差である「スプレッド」もFX会社選びで重要な要素です。スプレッドとは為替手数料に相当するもので、売買するたびに発生するコストです。スプレッドは各会社が自由に決めることができるもので、原則固定としていたり、取引時間帯や相場状況によって変動する仕組みを採用していたり、FX会社によってルールが異なりますので、複数の会社を比較する際にはよくチェックして選びましょう。
松井証券では、お客様にコストを抑えてお取引いただける、業界最狭水準のスプレッドを提供しています。すべての取扱通貨ペアのスプレッドは、スプレッド一覧から確認いただけます。
スワップポイント
FXの主なメリットの1つとして取り上げたスワップポイントも、FX会社によって異なりますので、複数の会社を比較する際のポイントになるでしょう。
松井証券で採用されているスワップポイントについては以下のページから確認できます。
以下のページでは取引したい通貨ペアの将来のスワップ合計金額や利回りを計算することもできますのでぜひご活用ください。
FX取引開始までの流れ
取引するFX会社を選んだあと、取引を開始するまでの流れを4つのステップで説明します。
1. 口座開設
まずはFXの取引口座を開設します。多くのFX会社や銀行では、PCやスマートフォンから口座開設の手続きができるため、実際に会社の店舗に行く必要はありません。
松井証券では、FXのみをお取引したいお客様に向けてFX専用口座を用意しており、本人確認をオンライン上で行うことにより、最短即日で口座開設が完了します。
2. 証拠金の入金
FXの口座開設手続きが完了したら、取引資金を口座に入金します。FXでは、入金した現金を証拠金として、取引を行います。
取引に必要な証拠金の金額は、為替レートや取引数量によって変わります。証拠金の算出には、松井証券の証拠金シミュレーションも活用してください。
3. 通貨ペアの選択
FXで売買する通貨の組み合わせは「通貨ペア」と呼ばれ、通貨ペアごとに値動きや取引量などが異なります。それぞれの特徴を理解した上で、適切な通貨ペアを選択しましょう。
松井証券は豊富な通貨ペアを取り扱っており、米ドル/円やユーロ/円などのメジャーな通貨ペアから、新興国通貨まで幅広く取引可能です。
4. 取引の注文を出す
多くのFX会社では、PCやスマートフォン、アプリから売買の注文ができ、基本的に土日以外はほぼ24時間取引が可能です。注文を出す際には、注文の種類や「買い」か「売り」か、取引したい数量を選びます。主な注文の種類には、価格を指定せず提示された為替レートで注文する「成行注文」や、自分で価格を指定して注文する「指値注文」などがあります。他にも「IFD注文(決済予約注文)」やトレール注文など、FX取引には様々な注文方法がありますのでチェックしてみるとよいでしょう。松井証券で指定できる注文方法は以下のページからご確認いただけます。
また、松井証券では、使いやすいウェブ取引ツールに加え、スマートフォンアプリもご用意していますので、ぜひご活用ください。
FXについて理解を深めたら取引を始めてみよう
この記事では、FXの基本的な仕組みからメリットやリスク、取引の始め方について詳しく解説しました。FXは、異なる通貨ペアを売買し、レバレッジを活用することにより少額資金で大きな取引が可能になる一方、リスク管理が非常に重要です。これからFXを始めようと考えている方は、ぜひこれらの知識を活用し、着実なステップアップを目指してください。
松井証券では、自分で分析して取引を行う従来の方法に加え、自動売買サービスも提供しています。この自動売買は、あらかじめ設定したルールに基づいて自動的に取引を行うため、時間のない方や初心者の方にも人気です。以下のページからぜひチェックしてみてください。