【更新】先物・オプション取引の制度変更について~証拠金計算方法・東証マザーズ指数の名称変更~(11/6~)

2023年11月02日

  • 【VaR方式採用に伴う、注意事項】-【2. 必要証拠金額が増加する場合があります。】、【4. 一日先物取引の証拠金計算が変更になります。】を更新しました。

2023年11月6日(月)より、先物・オプション取引の証拠金計算方法とマザーズ指数先物の名称変更が行われます。

  • 現行の「SPAN®方式」から「VaR※方式」に変更となります。
    これは日本証券クリアリング機構(JSCC)による制度変更となり、全ての証券会社で影響があります。
    また、変更対応にあたり、JSCCにおいて移行作業が行われるため、11/3(金)の祝日取引は実施されません。
    • 「VaR方式」は「HS-VaR方式」と「AS-VaR方式」があり、当社が取り扱う商品は全て「HS-VaR方式」が適用されます。

    新証拠金計算方式(VaR方式)とは(日本証券クリアリング機構)

  • 東証マザーズ指数の名称変更に伴い、先物の銘柄名も変更となります。
    JPX総研が「東証マザーズ指数」の名称を「東証グロース市場250指数」に変更するため、大阪取引所も「東証マザーズ指数先物」の名称を「東証グロース市場250指数先物」に変更します。これに伴い、当社の各種取引画面においても、指数名、銘柄名の表記が変更となります。

VaR方式について

VaR方式とは、Value at Risk方式の略称で、特定のポジションを一定期間保有すると仮定した場合において、将来の価格変動により一定の確率の範囲内で予想される損失をカバーする額を計算する方法です。

SPAN®方式は単純化された16通りのシナリオから証拠金を計算する方式ですが、VaR方式は1,250超の過去データを用いて必要となる証拠金を統計的に計算する方式となります。VaR方式ではSPAN®方式とは異なって同一銘柄であっても取引区分、限月ごとに証拠金が異なります。

SPAN®方式とVaR方式の主な相違点

SPAN®方式 VaR方式
証拠金の変更頻度 週次 毎営業日
銘柄ごとの証拠金 銘柄毎で証拠金が一律に設定されている 同一銘柄であっても限月、買売が異なればそれぞれで証拠金が異なる
追証審査 週次の変更日以外は現証拠金で審査
変更日は事前に公表されている新証拠金で審査
毎営業日の日中立会終了毎に新証拠金で審査
夜間立会終了後の注文繰越し審査 既存の証拠金で発注可能か審査 翌日用に先行配信された新証拠金で発注可能か審査
同一取引日の夜間立会・日中立会の証拠金 変更なし 夜間立会と日中立会で証拠金が異なる

VaR方式採用に伴う、注意事項

1. 複数銘柄を保有するポジションの場合、証拠金はご自身で計算できません。

現行のSPAN®方式では1ネットデルタ当たりの商品内スプレッド割増額や銘柄毎に証拠金が一律で確定していましたが、VaR方式ではポジション全体に対して証拠金額が計算されます。
証拠金額の確認は、お客様サイト【先物OP】-【証拠金シミュレーター】、もしくはお客様サイトクラシックの【先物OP】-【シミュレーション】よりご確認ください。

お客様サイト【先物OP】-【シミュレーション】画面について教えてください。(Q&A)

2. 必要証拠金額が増加する場合があります。

VaR方式では、現行のSPAN®方式と比較して必要証拠金額が増加する傾向にあります。
また、VaR方式への計算方法変更は本制度変更に伴うメンテナンス終了後から適用されます。
そのため、保有ポジションの証拠金が変更となり、SPAN®方式では可能であった新規注文、返済注文が発注できなくなる可能性があります。
さらに、ロスカット口座をご利用の場合、メンテナンス終了後から証拠金が増額されるケースでは標準ロスカットラインが上昇し、11/6(月)の日中立会開始時にロスカット注文が発注される可能性があります。

証拠金計算方法の変更後の余力の状況には十分ご注意ください。

3. VaR方式で算出した想定損失額がマイナスの値を取る場合、当社では0円として証拠金を計算します。

VaR方式で計算をした結果、想定損失額がマイナスの値を取る場合があります。
その場合、必要証拠金額は「0円」または「ネット・オプション価値総額がマイナスの場合、その絶対値」を証拠金として計算します。
また、各チャネルで確認する【余力情報】の表記は「SPAN証拠金額×当社掛目」から「VaR証拠金額×当社掛目」に変更となります。

4. 一日先物取引の証拠金計算が変更になります。

現在、一日先物取引の証拠金は、銘柄ごとに週次で公表していますが、VaR方式導入後は日々公表されるVaR証拠金を当社掛目で引き下げる運用に変更となります。
その影響で、現行では一日先物取引で適用されていない商品間スプレッド割引が11/6(月)取引分から適用され、異なる商品間でも証拠金が相殺されます。
証拠金額は、お客様サイト【先物OP】-【証拠金シミュレーター】、もしくはお客様サイトクラシックの【先物OP】-【シミュレーション】で計算された通常の先物取引での計算結果を当社掛目で引き下げる計算をすることで確認ができます。
なお、一日先物取引における当社掛目は50%(※)となります。

  • 指数の変動状況等により、一日先物取引の当社掛目は当社の任意で変更する場合があります。

契約締結前交付書面等について

制度変更に伴い、当社の契約締結前交付書面等が変更となります。
2023年10月31日(火)夕方以降、最初にお客様サイト等へログインする際、書面の内容を確認するための確認画面が表示されます。ご確認手続きをスムーズに進めていただけるよう、あらかじめ確認方法のご確認をお願いします。