【特集レポート】業種別騰落率ランキングの変遷から秋相場のヒントを発見!?

日経平均株価は、6月以降2万円を挟んで値動きの乏しい展開が続いていましたが、8月9日以降は北朝鮮をめぐる地政学リスクが嫌気され、8月14日には一時19,500円を割り込むなど久々に動意付きました。とはいえ、昨年と比較すると、日経平均株価の値動きは小幅なものとなっており、年初から3月までは狭いレンジ内でのもみ合い、4月にかけて一時1万8,200円台まで下落したものの、そこから反発して2万円台に乗せましたが、値動きとしては10%程度に留まっています。

ところが、このような環境下でも業種別の株価推移にはかなりの差が生じています。結論からいえば、半年周期で株価水準が大きく変化しているのです。そこで今回は、2016年前半(1月~6月)、2016年後半(7月~12月)、2017年(1月~8月)の区間で分けて、業種別の推移を見ていきます。

下の「業種別株価指数・騰落率ランキング」を見ると、昨年2016年1~6月は、原油価格の下落に伴うリスク回避の動きが強まり、全体相場は下げ基調となりました。その中で底固い動きを示したのが「情報・通信業」「食料品」「建設業」「パルプ・紙」などです。(2016年1~6月のランキング、水色部分を参照)。これら4業種は何れも内需系であり、中でも「情報・通信業」や「食料品」はディフェンシブ系の業種という共通項で括ることもできます。しかし、2016年後半のランキングを見ると、前半上位の4業種はいずれも騰落率で下位に入っているなど、対照的な動きになりました。さらに直近の今年1~8月は、「情報・通信業」以外がまたしても上位に復活を遂げています。

続いて、2016年1~6月に下位に入っていた「保険業」「鉱業」「証券商品先物取引業」「銀行業」を見てみましょう。(2016年1~6月のランキング、グレー分を参照)。2016年後半は騰落率の上位に名を連ねたものの、今年1~8月には4業種全てが下位にダウンし、こちらも約半年周期の変動が顕著となっています。

業種別株価指数・騰落率ランキング

  • 松井証券調べ。基準日ごとの指数は終値ベース。
  • 業種別株価指数は、TOPIXの構成銘柄を対象にした東証業種別株価指数です。

今年の前半で売られすぎた業種に注目!

こうした法則性を念頭におけば、秋口以降の投資戦略のヒントが浮かんでくるでしょう。今年前半の騰落率で、「その他製品」がトップに立ったのは、任天堂株の大幅上昇がもたらしたものなので割り引いて考える必要がありますが、その他の上位業種を見渡すと、「建設業」や「食料品」「パルプ・紙」は法則性が高かっただけに、今年後半にはピークアウトする可能性が高いと考えた方がよさそうです。

逆に下位業種には、「証券商品先物取引業」「銀行業」「鉱業」などとなっており、これらのリバウンドに期待するというのが考え方のひとつです。また、「輸送用機器」や「不動産業」「海運業」などが反発色を強める可能性も考えられます。

また、業種ごとの浮き沈みに着目した投資を実行するのであれば、業種別ETF(上場投資信託)に目をつけるのも一つの考え方です。出来高が多くないので難点ですが、個別に銘柄を吟味する必要がありません。

なお松井証券では、「QUICKリサーチネット」から業種別指数ランキングを見ることができます。利用料は無料なので、是非一度お試しください。

結論!

① 業種別の上昇・下落は、半年周期で転換する傾向がある
② 空運業や電気機器は今年後半のピークアウトに注意
③ 今年後半は、金融全般や鉱業、輸送用機器に期待

業種別指数ランキングの閲覧方法

「QUICKリサーチネット」を起動後、以下の順番で業種別指数ランキングを表示することができます。

① 「探す・調べる」をクリック
② 「業種別指数ランキング」をクリック
③ 「前日比、1週間、1カ月、3カ月、6カ月、1年」から比較日を選択

松井証券シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎

2001年、松井証券に入社。マーケティング部を経て現職。
ネット証券草創期から株式を中心に相場をウォッチし続け、投資家動向にも詳しい。

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