2018年の株価上昇率ベスト
&ワースト銘柄は?

2018年の株価上昇率ベスト
&ワースト銘柄は?

米中間の貿易戦争激化を受けて、世界的に株価が乱高下する展開が続いています。12月1日、アルゼンチンで行われた米中首脳会談において、新たな制裁関税を90日間猶予することで米中が合意したことから、日経平均株価は2万2,000円台後半まで上昇しました。しかしながら、中国の通信機器大手ファーウェイのCFOが、米国の要請に応じてカナダ当局により逮捕されたことから、再び米中間の緊張が高まり、日経平均株価も2万1,000円台前半まで押し戻されています。

投資部門別売買動向をチェック

投資部門別売買動向を見ると、10月のペンス副大統領の対中政策演説を受けて大きく売ってきた海外投資家が、再び売りに傾いてきていることが分かります。一方、個人投資家は買いに動いているものの、金額はそこまで大きくなく、日銀の買いが株価を下支えしている事が分かります。

投資部門別売買動向

  • 東京証券取引所発表の投資部門別売買状況(株式)データから松井証券作成。2018年12月7日時点。
  • 日経平均株価(c) 日本経済新聞社

2018年の株価上昇率トップはアノ銘柄

このように、トランプ政権の経済政策に大きく振り回された2018年の株式市場も、残すところ3週間となりましたが、今年、個別銘柄の値動きはどのようなものだったのでしょうか。株価上昇率のランキングから振り返ってみましょう。

まず、昨年の年末から今年11月末までの株価上昇率上位10銘柄のランキングを見てみましょう。

2018年の株価上昇率ベスト10

順位 銘柄コード 銘柄名 2017/12/29 2018/12/7 比較 騰落率
1 4592 サンバイオ 3,225 9,110 5,885 182.48%
2 4506 大日住薬 1,674 3,760 2,086 124.61%
3 8028 ユニー・ファミマ 7,900 16,700 8,800 111.39%
4 3064 MonotaRO 1,800 3,230 1,430 79.44%
5 4974 タカラバイオ 1,574 2,783 1,209 76.81%
6 4921 ファンケル 1,665 2,912 1,247 74.89%
7 9501 東電力HD 446 693 247 55.38%
8 9533 邦ガス 3,090 4,785 1,695 54.85%
9 4523 エーザイ 6,416 9,840 3,424 53.37%
10 3769 GMOPG 4,660 7,000 2,340 50.21%
  • 市場データより松井証券作成。対象は2018年12月7日時点で時価総額3,000億円以上の東証上場銘柄

これを見ると、今年は外需株よりも内需株が優位であったことがよくわかります。1位のサンバイオは、慢性期脳梗塞向けの新薬「SB623」の治験結果が良好であったことから、11月以降大きく株価が上昇しました。

このほか、2位の大日本住友製薬や5位のタカラバイオ、9位のエーザイなど、医薬品やバイオ関連企業が上位に多くランクインしました。これらの銘柄群には、サンバイオのように個別に好材料が出たものが多いですが、セクターとしても米中間の貿易紛争の影響を受けにくく、株価が堅調に推移したものが多かったようです。

その他では、3位のユニー・ファミリーマートホールディングス、4位の工場用間接資材のネット通販大手MonotaROなど、小売業も上位にランクインしています。ユニー・ファミリーマートホールディングスは、ドンキホーテHDとの提携などにより業績が堅調なほか、浮動株が少ないため日本銀行によるETF買い付けの影響を受けやすい銘柄としても注目され、大きく上昇しました。

外需株が大きく値下がりした2018年、では2019年は?

一方の上昇率下位銘柄も見てみましょう。

2018年の株価上昇率ワースト10

順位 銘柄コード 銘柄名 2017/12/29 2018/12/7 比較 騰落率
1 6753 シャープ 3,870 1,435 -2,435 -62.92%
2 6723 ルネサス 1,313 540 -773 -58.87%
3 5938 LIXIL G 3,050 1,430 -1,620 -53.11%
4 4182 三菱ガス 3,235 1,665 -1,570 -48.53%
5 3436 SUMCO 2,888 1,490 -1,398 -48.41%
6 6324 ハーモニック 6,590 3,755 -2,835 -43.02%
7 6481 THK 4,230 2,431 -1,799 -42.53%
8 4042 東ソー 2,554 1,471 -1,083 -42.40%
9 6471 日精工 1,774 1,023 -751 -42.33%
10 4217 日立化成 2,894 1,671 -1,223 -42.26%
  • 市場データより松井証券作成。対象は2018年12月7日時点で時価総額3,000億円以上の東証上場銘柄

上昇率下位銘柄には、外需関連株、特にハイテク関連の製造業が数多くランクインしており、米中間の摩擦が関連銘柄に大きく影響を与えていたことが分かります。

過去のこのようなランキングを見ると、2年続けて騰落率の上位や下位にランクインすることは少なく、むしろ翌年にはランキングが入れ替わることもあります。足元ではまだ米中間の貿易紛争が落ち着いたとは言いづらい状況ですが、株価水準としてはこなれたものになっている銘柄も多く、前述した米中摩擦が一時休戦から停戦となった場合には、大きく反発する余地があります。

これらを参考に、2019年に投資する銘柄を探してみるのはいかがでしょうか。

松井証券シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎

2001年、松井証券に入社。マーケティング部を経て現職。
ネット証券草創期から株式を中心に相場をウォッチし続け、投資家動向にも詳しい。

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