ノルウェー/スウェーデン

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通貨ペアの特徴
ノルウェー/スウェーデンは、ノルウェーの通貨である「ノルウェークローネ」とスウェーデンの通貨である「スウェーデンクローナ」を組み合わせた通貨ペアです。ノルウェーは石油・天然ガスが豊富な「資源国」、スウェーデンは製造業やIT産業が発達した「輸出主導型経済」として特徴づけられ、この経済構造の違いが通貨価値の変動に影響します。ノルウェーは原油の価格変動に敏感で、スウェーデンは世界経済、特に欧州経済の動向に影響を受けやすい傾向があります。
2022年以後では石油価格の上昇によってノルウェークローネが買われる場面も見られ石油との連動を見て取れます。スウェーデンの貿易相手国としてノルウェーは輸出がドイツに次いで2番目、輸入がドイツ、オランダに次いで3番目となります。一方でノルウェーから見た貿易相手国としてのスウェーデンは輸出では英国、ドイツ、オランダに次いで4番目、輸入では1位となります。
魅力
ノルウェー/スウェーデンは、隣接する北欧二国の通貨ペアであり、両国の貿易は資源輸出と製造業輸出を相互に補完しあっており、政策に類似点が多いことからも、長期的に大きな変動が少ない傾向にあります。両国ともに似たような経済サイクルであり、為替レートが一定の範囲内で推移し、レンジ相場になりやすい傾向が見られ、自動売買取引に向いています。政策金利は2025年7月現在、ノルウェーが4.25%、スウェーデンが2%と金利差がありますが、2023年以降は原油価格の下落傾向もありノルウェークローネが弱く推移しています。ノルウェーは原油輸出の大半を基金として外貨購入・運用に充てることから外貨準備は非常に高いレベルで維持していますが、同時にノルウェークローネの上昇を抑制する効果も持っています。
リスク・取引のポイント
基本的には2014年以降、長期間にわたって0.90~1.14のレンジで推移しています。このレンジを上下どちらかにブレイクした際は大きなトレンドが発生する可能性があり注意が必要です。2020年3月にはコロナショックにより世界経済の停滞を見越した原油価格の暴落と共にノルウェークローネはスウェーデンクローナに対して急落、一時0.85台まで売られる場面もありました。原油価格の上昇と共に一時1.11台まで上昇しましたが、2025年には一時0.91台まで下落する場面もありました。スウェーデンでは、2022年に原油価格の上昇によりインフレ率が上昇しました。これを受けて、スウェーデン中央銀行は政策金利を2022年9月の1.5%から2023年11月には4.25%まで引き上げました。
製造業が盛んな国であるスウェーデンは、物価変動に対して機動的に対応する姿勢を見せています。両国とも原油価格の変動が通貨に影響を与えますが、結果として通貨の強弱がバランスを取る形になるケースも見られます。
注目指標・イベント
金融政策委員会
中央銀行(スウェーデン国立銀行・ノルウェー銀行)において、金融政策を決定する機関です。
GDP
国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額です。
PMI(購買担当者景気指数)
製造業やサービス業の購買担当者を調査対象にした、企業の景況感を示す景気指標のひとつです。
CPI(消費者物価指数)
消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。
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