1年間の自動売買実績を公開!ポンド/円 コアサブ戦略
ポンド/円は値動きが激しいため、自動売買に向いていないと思われがちですが、2024年4月~2025年3月のように185~205円の間でレンジを形成している場合には、半年から1年の期間で運用してみるのも1つのアイデアです。
どんな設定をしたらいいの?という方は、この機会にぜひ参考にしてみてください。
コアサブ戦略とは?
自動売買にはいろいろな戦略がありますが、今回はコアサブ(コアレンジ・サブレンジ)戦略を使用します。

ポンド/円・2024年3月~2025年5月の推移(日足)
コアサブ戦略は、コアレンジとサブレンジを組み合わせる戦略です。
コアレンジとは、一定のレートの範囲内で動くレンジ相場において、その範囲内で最も頻繁に価格が変動する部分を指します。
サブレンジとは、コアレンジの外側にある範囲を指します。
コアレンジで多くの売買を繰り返すため、ハーフ&ハーフ戦略に比べてより多くの利益の積み重ねを期待することができます。
気になるシミュレーション結果をご紹介
では、この設定でポンド/円を運用したらどのような結果になるでしょうか。
投資資金100万円で約1年間運用した場合のシミュレーション結果をご紹介します。

期間 | 2024/4/1~2025/3/31 | 確定損益合計※1 | 491,892円 |
---|---|---|---|
決済件数 | 3,648回 | スワップ合計 | -37,674円 |
最大評価損 | -162,724円 | 最終損益※2 | 398,346円 |
- 1決済後の損益の合計です。
- 2確定損益と評価損益(建玉評価損益・スワップポイントの合計金額)の合計額になります。
- 各数値は、当社の過去配信レートに基づきシミュレーションを行い、算出しております。
- 本シミュレーションは、参考値のため、実際の結果とは異なるケースがあります。
- 本シミュレーションの結果は、当社が信頼できると判断した情報に基づいて作成しておりますが、その正確性、信頼性、完全性、および将来の利益を保証するものではありません。
- 本シミュレーション結果は、あくまで参考情報の提供のみを目的としており、特定通貨の購入・売却を勧誘するものではなく、また取引の安全性を保障するものでもありません。実際のお取引に際しましては、お客様ご自身の判断にて行って頂きますよう、お願い申し上げます。
- リピート型自動売買は、取引の利益を保証するものではありません。設定・取引の仕方によっては多額の資金が必要となったり、設定したレンジ内であっても、損失を被る可能性があります。
おすすめ自動売買設定
①買い設定

- 注文レンジ :185~200(合計注文本数:75)
- 数量 :0.025万通貨(250通貨)
- 注文値幅 :20pips
- 益出し幅 :100pips
②売り設定

- 注文レンジ :190~205(合計注文本数:75)
- 数量 :0.025万通貨(250通貨)
- 注文値幅 :20pips
- 益出し幅 :100pips
運用のチェックポイント
- 変動が大きい通貨ペアなので、多めに資金を入れるなど、余裕を持った資金での運用を推奨します。
- この戦略は2024年4月から2025年3月までの1年間の戦略です。ここ1年のポンド/円は、ポンド/米ドルの下げと、米ドル/円の上げの板挟みでレンジ相場になっています。
- 自動売買によく用いられるコアレンジ・サブレンジ戦略を採用しており、証拠金効率を高め(売り注文と買い注文のうち多い方の証拠金だけで良い)、評価損の期間を減らして精神的な負担も軽減します。
- 必要証拠金の目安は20万円前後ですが、レンジを抜けた場合を想定して運用資金は余裕をもって用意しましょう。予算に合わせて必要証拠金を減らしても良いです。
- 政策金利の大幅変更など大きなイベントが発生すると、レンジを抜けて大きく動く可能性があるため、状況によっては運用停止が必要となります。日々のニュースには注目しておきたいです。

松井証券マーケットアナリスト 鈴木翔が解説
ポンド/円の直近の相場観
トランプ大統領の発言に振り回される展開が続く見込みですが、イングランド銀行は、緩やかなペースで利下げを進めていく方針を掲げており、日本銀行もトランプ政権の関税政策の影響を見極めながら利上げに慎重姿勢を示しています。そのため、金融政策面においては、日本とイギリスの金利差が大幅に変動する可能性は低く、ポンド/円はレンジ推移が継続する可能性が高いと考えます。
相場観を踏まえた上で、設定のポイント
200円と185円はともに強い抵抗線/支持線として意識されるとみられ、いずれかの水準を明確に突破した際は設定の見直しを検討しましょう。
鈴木翔
松井証券 マーケットアナリスト
ディーラー経験ならではの先見性と客観性で、あらゆるマーケット参加者の心理から相場動向を分析
略歴
地方銀行、ネット銀行の運用部門で国内外の債券や株式などのディーラーを経験。松井証券に入社後はディーラーの経験を活かし、マーケットアナリストとして金利動向を踏まえた市場分析や、機関投資家・個人投資家などの投資家動向を組み合わせたマーケット情報などを提供している。
- 記事執筆日:2025年5月20日
- 記事掲載日:2025年6月5日