上昇が続く豪ドル/NZドル 今後の見通しと対策は?
※記事掲載日:2025年12月17日
2025年7月から、FX自動売買で人気の通貨ペアである「豪ドル/NZドル」のレートが上昇し、当社で紹介している自動売買設定の上限レンジを超過する勢いで推移しています。
そこで、本記事では松井証券マーケットアナリストの鈴木翔と、自動売買のインフルエンサーとして当社で紹介している為替研究所さん、サトウカズオさんに豪ドル/NZドルの今後の見通しと対策をお聞きしました。
どうしたらいいか分からないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
豪ドル/NZドルの今後の見通し
豪ドルの一段高はあるかもしれないが、限定的と予想
サトウの個人的見通しを述べさせていただくと、そもそもこの豪ドル/NZドルの上昇は、オーストラリアの強い経済・堅調な労働市場⇒インフレの高止まり⇒オーストラリア準備銀行(RBA)は追加緩和に慎重姿勢を示す一方、NZの弱い経済(マイナス成長)・低調な労働市場⇒インフレは鈍化傾向⇒ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は追加利下げを示唆するなど、経済・雇用の強弱、インフレの高低、金利差拡大の思惑からきていました。
現に11月4日に行われたオーストラリア準備銀行(RBA)の会合では、政策金利を3.60%に据え置き、さらにインフレ率が持続して目標圏内(2.0~3.0%、中間値2.5%)に戻るまで、金融緩和の余地を制限する可能性に触れるなど、市場も来年2026年に1回の利下げがあるかどうか、と見ています。
これにより豪ドル高・NZドル安が進んでいたのですが…。
11月26日に行われたニュージーランド準備銀行(RBNZ)会合で、一部では0.50%の利下げ観測があったものの、大方の予想通り0.25%の利下げで、政策金利を2.25%とすることを決定しました。
さらには“0.25%利下げする”「5」対“政策金利を据え置く”「1」と予想外に据え置きが検討されたこと。
そして注目されていた政策金利予測で利下げサイクルの最終到達水準を2.20%とするとの予測が示されました。
つまり「利下げ打ち止め」が示されたわけです。
これにより今後1年(2026年)オーストラリアとニュージーランドの金利差は、
オーストラリア:当面金利据え置き、2026年は1回の利下げがるかどうか
ニュージーランド:2026年は金利据え置き予測(2027年後半から利上げ予測)
と、金利差が拡大するどころか、金利差は現状維持、もしかしたら縮小もあるかもしれません。
もちろん為替は金利差だけで動くものではなく、そもそも現状はオーストラリアの経済・雇用は強いため、経済指標発表時など豪ドルの一段高があるかもしれませんが、そもそも豪ドル/NZドルは10年以上続けてきたレンジ相場を上抜けるほどの高値水準であり、その上昇は一時的で限定的になると思います。
サトウカズオならどう対処する?
上記はあくまでも個人的な見通し・感想にすぎません。
他の人は豪ドルの一段高継続を警告。
もしくは注文(想定)レンジを上回ってしまった時点で損切りをする人もいるでしょう。
サトウは結局は注文(想定)レンジに戻って来ると思っているため、豪ドル/NZドル(松井証券のFX自動売買:1.148NZドル~1.002NZドル)を継続運用していきます。
【余談】サトウの場合133週目11月23日現在松井証券のFX豪ドル/NZドル
「確定利益1,070,620円-含み損909,340円=利益161,280円」とまだプラスなこと。
メキシコペソ/円で220万円の確定利益があり、資金面でも余裕があることから、そのまま運用を続けます。
ただ一時は注文(想定)レンジをを上回る、1.60NZドルまで上昇してしまたっため、その点はお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。
記事を見ている方はどうしたらよさそうか?
サトウは上記理由により、将来的に注文(想定)レンジに戻ってくると思っているため豪ドル/NZドルを継続運用していきますが、記事を見ている方が継続運用する場合は、平均建単価から松井証券の証拠金シミュレーションを使いロスカットレートを把握したうえで、ある程度の上昇にも耐えうる資金を入金することをおすすめします。
ただ損切りもFXの重要な資金管理手段のひとつです。
特に2025年年間で勝っている人は、損益通算して確定申告時に税金面で有利にするため、進んで損切りをすることも良いと思います。
しかし(この場合は買いポジションの)両建ては否定はしませんが、おすすめもしません。
リスクヘッジとして一時的に損率の拡大を防ぐことができますが、両建ては出口戦略(売り買いポジジョンの決済約定)が非常に難しいです。
余程うまく運用しないと、売り買い両方のポジションで損失が出る可能性が高いため、サトウは行いません。
大切なお金です。
そしてご自身以上にご自身のお金を心配している人・くれる人はいません。
ご自身で納得して行動されますことを切に願います。
- 記事執筆日:2025年11月28日
レポート作成者について・関連サイト
サトウカズオ
FXの自動売買とメキシコペソのスワップポイント運用を中心として、長期的な目線で運用を実施。
ブログでは、自動売買の設定や運用実績、メキシコペソの相場見通しを公開しています。