ETN(上場投資証券) 概要・魅力
ETN(上場投資証券)とは?
ETN(「Exchange Traded Note」の略称)とは、ETF(上場投資信託)と同様に、価格が株価指数や商品価格等の「特定の指標」に連動する商品です。
ETF(上場投資信託)とは異なり、証券に対する裏付資産を持たないため様々な対象指標への投資が可能です。
ETN(上場投資証券)の特徴
株式と同様に取引が可能
ETNは売買から決済までの仕組み、税金等が株式と同様であり、信用取引の利用も可能です。また、売買手数料も株式取引と同じです。
様々な対象指標へ投資が可能
ETNは発行体となる金融機関が対象指標との連動性を保証するため、裏付けとなる現物資産は保有していません。そのため、外国人への投資規制が存在する新興国株式や、希少資源、時間の経過とともに劣化してしまう農産物等のように現物資産の保有が困難な対象指標でも組成できます。相場の先行きに対する投資家心理を示す指標で、「恐怖指数」とも呼ばれるVIX(ボラティリティ・インデックス)の先物指数を対象としたETNもあります。
トラッキングエラーが発生しない
ETNは、発行体の金融機関が対象指標とETNの償還価額(ETFの基準価額に相当)が連動するよう保証するため、運用に掛かる手数料分を除き、償還価額と対象指標の間のずれ(トラッキングエラー)は発生しません。
- 実際の市場での取引においては、売り買いの需給関係等から必ずしも償還価額で購入・売却できるとは限りません。
ETN(上場投資証券)のリスク
発行体の信用リスク
ETNはETFと異なり裏付けとなる資産を保有せず、発行体となる金融機関の信用力を背景として発行される証券であることから、発行体の倒産や財務状況の悪化等の影響により、ETNの価格が下落・無価値となる可能性があります。
価格変動リスク
ETNの連動対象である株価指数等は、様々な経済情勢等の影響を受けて価値が騰落する可能性があります。これにより、ETNの価格が騰落し、投資元本を割り込む可能性があります。
流動性リスク
ETNの取引量や、注文量が少ない場合には、株価指数等の市場実勢から見込まれる価格で売買できないことがあります。
その他のリスク
- ETNは海外で発行される証券のため、為替の変動により損失を受けることがあります。また、発行国・地域における政治・経済情勢の変動、税制等諸制度の変更、天変地異等による償還価額の変動により、投資元本を割り込み、損失(元本損失)が生じるおそれがあります。
- 取引所が定める上場廃止基準に該当して、上場廃止になることがあります。
- 信託の継続が困難であると信託受託者が判断した場合、信託を終了する可能性があります。
- ETNには償還期日があります。また、償還期日の延長や繰上げが行われる場合があります。