押し目買いとは?押し目買いが有効な理由や購入するタイミング

2024/8/9

投資初心者にとって、売買に適したタイミングを見つけるのは難しいものです。市場の動きは予測が難しく、大きな損失を被ることもあります。そんな中で、利益を狙える効果的な投資手法として、多くの投資家から注目されているのが「押し目買い」です。

本記事では、押し目買いの基本的な考え方と、具体的な実践方法を詳しく紹介します。継続的に利益を狙えるよう、押し目買いのメリットを理解しておきましょう。

押し目買いとは?

まずは押し目買いの定義や有効性など、基本的な知識を確認していきましょう。

押し目買いの定義

押し目買いとは、継続的に株価が上昇傾向にある相場(上昇トレンド)において、株価が一時的に下がったときに買い注文をすることです。株価の下落を投資の世界では「押す」と表現することから、このような呼び名がつきました。「押し目を拾う」とも表現します。

押し目買いをした後は、再び株価が上昇した際に売却することで利益を狙うことができます。

株式投資の手法は、価格の流れに沿って注文を入れる「順張り」と、価格の流れに逆らって注文をする「逆張り」の2種類にわけられます。押し目買いは下落しているときに、買い注文を入れる方法なので、逆張りに分類される手法です。

押し目買いが有効と言われている理由

押し目買いが有効といわれているのは、上昇トレンド中は直近の高値と安値を切り上げながら株価が上昇していくからです。トレンドの転換点を迎えている場合を除けば、安値で買い注文を入れることによってさらなる株価の上昇に期待できます。

押し目買いの対義語は?

押し目買いの対義語は「戻り売り」です。戻り売りは、株価が継続的に下落している相場(下降トレンド)において、株価が一時的に上がったときに売ることを指します。

戻り売りが押し目買いと大きく異なるのは、基本的に「空売り」を用いて利益を狙う点です。空売りとは、証券会社から株を借りて売り、決済期日までに買い戻して株を返却することにより、その差額で利益を狙う取引方法です。

押し目買いのタイミング

次に、実際の取引で押し目買いを活用した売買方法やポイントについて解説します。

トレンドラインを引く

チャートにトレンドラインを引くと、押し目買いのタイミングを判断しやすくなります。トレンドラインとは相場の方向性を確かめるために引く線のことです。トレンドラインには、過去の高値同士を結び合わせてできる「レジスタンスライン(上値抵抗線)と、過去の安値同士を結び合わせてできる「サポートライン(下値支持線)」の2種類があります。

上昇トレンドが発生していることを見つけたら、安値同士を結んでサポートラインを引きましょう。サポートラインまで価格が下がってきたところが押し目買いに適したタイミングです。

移動平均線を見る

移動平均線も、押し目買いをする際に活用したいテクニカル指標の一つです。移動平均線とは、一定期間における株価の平均値を折れ線グラフにしたもので、多くのトレーダーに利用されています。

移動平均線が右肩上がりかつ、価格が移動平均線の上にあれば、上昇トレンドが発生していると判断できます。価格が移動平均線に触れたタイミングを狙って買い注文をすれば、押し目買いによって利益を狙いやすくなるでしょう。

RCIを用いる

オシレーター系テクニカル指標のRCIを利用して、押し目買いのタイミングを見計らうこともできます。RCIとは「時間」と「価格」それぞれに順位をつけ、どれだけの相関関係があるのかを+100%〜−100%の範囲で指標化したものです。

RCIでは基本的に0%〜+100%の範囲を推移していれば上昇トレンド、0%〜−100%の範囲を推移していれば、下降トレンドと判断できます。

上昇トレンドの中でも、RCIが0%を下回ることがしばしばあります。再びRCIが0%を上抜いたタイミングが上昇トレンドに戻ってきたことを示すため、押し目買いを狙いやすいタイミングです。

押し目買いを行うときの注意点

押し目買いをしたからといって利益を得られるとは限りません。リスクについても理解しておきましょう。

高値つかみの含み損に注意する

相場を見誤ると、押し目買いをした結果、高値つかみをしてしまうこともあるため注意が必要です。高値つかみとは、株価が高くなったタイミングで買ったあとに、値下がりの続き損を指します。

上昇トレンドにある銘柄でも、押し目買いをした後すぐに下落トレンドに転じ、含み損を抱えてしまうケースもあるので注意しましょう。

また、「押し目待ちに押し目なし」といった格言もあるように、強い上昇トレンドが発生している場合は、押し目買いの機会がなかなか生まれず、結果的に高値掴みしてしまうこともあります。

予想と違う動きをする可能性がある

株式投資では急な株価の暴落など、予想外の事態が起こり得るため、失敗した場合も想定しながら取引をしましょう。

特に大切になるのが「損切り」です。損切りとは、損を覚悟で決済することにより、損失の拡大を防ぐことを指します。注文を出す前にあらかじめ株価がいくらになったら損切りをするのか、一定のラインを決めておくと良いでしょう。

だましが出現する場所がある

だましとは、テクニカル分析で予想した通りに株価が動かない状況のことです。例えば、上昇トレンド中に価格が下落して移動平均線に触れたため押し目買いを試みたものの、そのまま価格が下落し続け、損失を出してしまうようなケースがあてはまります。

一見して押し目が出たからと言って焦って買い注文を出すのはやめておいたほうが良いでしょう。先程のケースでいえば、移動平均線に触れた後に価格がある程度上昇し、トレンドに乗っていることを確認してから、注文を出すのが無難です。

また、短期足の株価チャートではだましが発生しやすいため、長期の時間足や複数のテクニカル指標を確認しながらトレンドや売買サインを確認しましょう。

「押し目買いのタイミングを見極めて利益を狙おう」

押し目買いとは、上昇トレンド中に一時的に株価が下がったときに株を買う手法です。上昇トレンドでは高値の更新に期待できるため、適切なタイミングでエントリーできれば利益を得られる可能性があります。

押し目買いのタイミングを計る際は、トレンドラインや移動平均線、RCIなどのテクニカル指標を活用しましょう。

ただし、テクニカル分析に絶対はありません。予測できない値動きをしたり、だましが発生したりすることもあるので、あらかじめ損切りラインを設定しておくことや複数のテクニカル指標を活用しながら売買タイミングを見極める必要があります。

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